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・HDCP (High bandwidth Digital Content Protection
system)
HDTVに対応したデジタルAV機器のなかには、HDMI(High Definition Multimedia Interface)端子が
搭載されているものが存在する。
このHDMIは元々パソコンとディスプレイを接続するための標準規格として広く採用された
DVI(Digital Visual Interface)がベースとなっており、広帯域のデジタル信号を伝送する事が可能で、
伝送速度も十分に余裕を持っており、HDTVを支える重要な規格と位置づけられた。
それまでにもHD信号の伝送用としてD端子があったが、伝送できるのは映像信号のみで音声については
別途ケーブルが必要だった。
それに対し、HDMIなら1本のケーブルで映像信号・音声信号・コントロール信号が伝送できる点が
メーカー各社の商品開発において評価された。HDMIは2004年5月にはVer.1.1となり、
DVDオーディオの伝送も可能になり、更に2005年8月には、SACDの伝送が可能なVer.1.2となった。
しかし、著作権保護の観点から鮮明な情報をデジタル信号のまま伝送できることが問題とされた。
そこで、HDCPという方法が採用された。
HDCPは、映像再生機器からディスプレイなどの表示機器にデジタル信号 を送受信する経路を暗号化し、
コンテンツが不正にコピーされるのを防止する著作権保護技術(コピーガード)のひとつである。
しかし、2010年9月にマスターキーが漏洩しており、暗号化自体も非常に弱いものであるため、
研究者らはHDCPにもはや効力はなく崩壊していると警告している。
そのため、4kTV対応機種で必須となるHDCP ver.2.2に規格がアップデートするまでの過程で、
キーの更新やセキュリティの強化が図られている。
しかし、2015年8月現在、未だHDCP 2.2は普及していない
(例えば、最新ゲーム機であるPS4やXbox Oneは、どちらもこれをサポートしていない)。
参考サイト:フリー百科事典 ウィキペディア