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・LTE (Long Term Evolution)
携帯電話の通信規格。
W-CDMAやCDMA2000等の第3世代携帯電話 (3G) と、
第4世代携帯電話 (4G) との間の中間過渡期な技術である。
仕様は標準化団体である3GPPにて3GPP Release.8内で2009年3月に策定された。
3GPP上ではE-UTRA (Evolved Universal Terrestrial Radio Access)/
E-UTRAN (Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network) とも表記されている。
下りはOFDMA (Orthogonal Frequency Division Multiple Access 直交周波数分割多元接続) 、
上りはSC-FDMA (Single Carrier Frequency Division Multiple Access シングルキャリア周波数分割多元接続)
を採用し、
20MHz幅でピークデータレートが下り方向100Mbps以上、
上り方向50Mbps以上の通信速度を要求条件として仕様策定が進められた。
3Gと同じ周波数帯域を使用し、帯域幅は1.4、3、5、10、15、20MHzを選択して使用できる
(連続した帯域が20MHzを越える場合や周波数帯域が同じでも、間に別の事業者の割り当てがあって
連続した帯域が確保できない場合は、後述するキャリア・アグリゲーションと呼ばれる技術で、
帯域を束ねることで、下りの速度を上げることができる。
上りは、束ねた中で1波分しか事実上機能しないため、理論上の最大速度は一番帯域幅が広いものの速度となる)。
伝送遅延、待ち受けからの通信状態への遅延 (接続遅延) を
以前の通信規格に比較して低減するような技術が盛り込まれている。
パケット通信のみをサポートし、音声の通信はVoIPでサポートされる。
これを、Voice over LTE、略してVoLTEと称する。
既存の2G及び3G (GSM、W-CDMA、CDMA2000、HSPA、EV-DO) との
ハンドオーバーをサポートしているため、LTEサービス立ち上がり当初に
問題となるエリアの狭さを既存の2Gや3Gで補うといった事も可能である。
なお、通信速度等はそれぞれのシステムに依存する。
「Long Term Evolution」の名称通り、3Gを「長期的進化・発展」させることで、
スムーズに4Gに移行出来るようにする、いわば橋渡し (中継ぎ) 的な役割を期待されている。
参考サイト:フリー百科事典 ウィキペディア