encyclopedia −用語集ー

 

IEEE 1394(アイトリプルイーいちさんきゅうよん)

AV機器やコンピュータを接続する高速シリアルバス規格である。
1986年にアップルが提唱したFireWire(ファイアワイアもしくはファイヤーワイヤー)規格を
ソニー、TI、IBMなどと共同で1995年にIEEE 1394-1995として標準化したもの。

SCSIの後継を意識しつつ、ホットスワップにも対応したシリアル汎用バスとして設計され、
ビデオ・オーディオ分野やコンシューマ向けストレージの接続用として普及したほか、
ビークルバスのIDB-1394は本規格を拡張したものである。
同時に64台の機器を同一ネットワーク上に接続でき、
初期は100Mbps、200Mbps、400Mbps、後に800Mbpsという通信速度で策定・普及した。
最終的には3200Mbpsに拡張されたが、この速度での使用例はごく少ない。

その性格上、様々なデータをやりとりできるため、FireWire、i.LINK(アイリンク)、
DV端子などの複数の名称が使われるようになった。

FireWireは提唱者のアップルが使用していた開発コードネームであったが、
2002年5月29日に商標化した。これを、正式にIEEE 1394の統一ブランドとして
採用することがIEEE 1394の推進団体である 1394 Trade Association から発表されている。

一方ソニーは、FireWireがIEEE 1394の統一ブランドとして採用される以前から、
自社のデジタルビデオカメラ製品などに搭載したIEEE 1394端子をi.LINKと呼び、同社の商標としている。
この呼称はDV端子と共に主に家電製品で使われる名称として一般にも普及した。

DV端子もデジタルビデオカムコーダやデジタルビデオテープレコーダに搭載された
IEEE 1394端子の呼称の1つであったが、電源供給機能を持たず、通信できる信号の内容が
DV規格の映像音声信号のものに限定の設計になっている。現在では「i.LINK(DV)」等と呼ばれることが多い。

プラグ&プレイおよびホットプラグに対応している。

バス上にホスト機器を必要とせず、機器から機器へと接続するだけでデータ転送が可能になっている。
そのため、IEEE 1394対応機器はポートを2つ備えている場合が多い。この2基のポートは、
片方から送られてくるパケットはリピータとして必ず他方へそのまま再送信することが義務づけられていた。

例えば、パソコンで使用するのであればパソコンのポートからDVDドライブ、
DVDのポートからHDDと、数珠繋ぎに接続出来る(デイジーチェーン)。
また、リピータハブを用いてツリー状にネットワークを組むことも可能である。
ツリーとデイジーチェーンを混在させることもできるが、ネットワークがループバックを
形成してしまうことの無いように注意が必要である。また、ケーブルの長さは4.5メートルまでで、
機器の接続は63台までという規格になっている。

IEEE 1394では様々なデータをやり取りするため、IEEE 1394が規定する
プロトコル上にスタックするプロトコルが用意されている。その中でもSBP2 (Serial Bus Protocol-2) は
SCSIコマンドをやり取りするためのプロトコルでSCSIで接続できるデバイス
(ATAPI、イメージスキャナなど)を扱うことができるようになる。

機器への電源供給(バスパワー)に対応した6ピンコネクタと非対応の4ピンコネクタが存在し、
i.LINK、DV端子としては主に4ピンが用いられる。IEEE 1394-1995、IEEE 1394a-2000 など、
いくつかのバージョンが存在するが、いずれもほぼ同等の機能をもつ。
6ピンコネクタは、8Vから最高33V/1.5Aの強力な電源供給機能を持つが、
これらの供給能力はバス上に存在する全ての接続機器の能力に左右される。

確かUSB2.0と張り合っていたような記憶があるが、こちらはたいして普及しなかった。



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参考サイト:フリー百科事典 ウィキペディア



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