■2022年8月21日:完全なる暗殺者
原題:THE PARFECT ASSASSIN (2014年アメリカ) | |
著者:ウォード・ラーセン Ward Larsen/ アメリカ生 |
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文庫初版:2017年4月20日 竹書房文庫 | |
初版時価格: 700円 | |
巻数:上下巻 | |
品番:ら 2-1,2 | |
管理人読了日:2022年6月3日 | |
映画化:未 | |
映画題名:− | |
映画主演俳優・女優:− |
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日本語DVD化:− |
イスラエルが南アフリカから預かる予定の核兵器が、
それを輸送する船とともに消えた。
同時期、船が沈没して波間を漂っていた男を、
ヨットで航行中のある女性が救助する。
その事件は、イスラエルの諜報機関「モサド」に
緊急事態宣言に等しい事態を招いていた−−
細かいことを言えば、主人公である暗殺者は”完全なる”にはほど遠いし、
容易に恋に落ちすぎだ。
(”完全”とはまさにコートランド・ジェントリーのことだし、
彼こそ職業柄、女性に奥手である)
登場する兵器もL96A1が登場するのだが、
これは英国の軍用ライフルで、アークティック・ウォーフェア(極寒)・ライフル
と呼ばれるタイプも存在するようなキワモノなのだが、
詳細に描かれておらず、もったいない。
さらに黒幕も安っぽいのだが、全体のストーリーの組み立ては良くできていて、
楽しめることは間違いない。
帯に「ロバート・ラドラムを思わせる」とあるが、本当にそんな感じである。
第2作も刊行されていて、登場人物なども続投しているようなので、
そちらの方が期待が持てる。
そう、要するに主人公たちの造形は良いので、今後が楽しみな作家だ。