■2012年4月27日:タイ政府のがさ入れ
昨年の話だが、我が社にタイ政府のがさ入れが入った。目的は、海賊版ソフトの摘発である。
海賊版ソフトの使用が発見されると、罰金を取られる仕組みだ。
裕福な日本などでは考えられないような出来事だが、我が社には数年前にも来たことがあった。
我が社は全てライセンス版のはずなのだが、社内に何台もあるコンピューターに
個人レベルで何かインストールしてあったとしたら、そこまでは目が行き届かない。
何者かのたれ込みであることは間違いない。
5/7の16:30に1回単独で来て、オリエンテーションだと言って事前説明をしていった。
それによれば、がさ入れは抜き打ちで、5月のうちに実施するかどうかも分からないとのこと。
対応に当たった我が社の人間にも、「何でこんな時間に来るのよ」と詰られて担当者も腰が低かった。
そして、実際に来たのは6/27である。勿体ぶるのもいいところだ。
はっきり言ってこんなのは政府の怠慢である。
違法コピーが蔓延るのが嫌ならコピーを売る店を摘発するべきだし、
それが出来ないのであればこのような方法で取り締まるべきではない。
「海賊版の摘発」というのは全く以て手抜きである。
お題目は分かった。で、我が社のコンピューターを担当者がいじくり回す間、
失われた従業員の時給を我が社の給与換算で支払ってくれるのだろうか?
否。
彼らはこう言うだろう。「法律上どうのこうの」
そんなものは糞喰らえである。
OS抜きのNetbookが2〜3万で買える時代に、それに入れるOSも2〜3万円もするというのは不公平だ。
ソフトウェアにも設備やマンパワーが掛かるので知的財産と言われる所以は分かるが、
原材料が無いのだから、ハードウェア並みの金額に達するのはどう考えてもおかしい。
彼らにしてみれば違法コピーの使用を現行犯逮捕して金を巻き上げる方が旨味が多いのだ。
車の関税にしても、タイの場合200%だか何だかと聞いた。電気製品も同様に高い。
これが消費税(タイの場合はVAT=Value Add Tax、つまり付加税)が8%で済んでいる理由である。
一般的に途上国が途上国たる所以であり、これで官僚は潤っているのである。
タイもあながち今盛り上がっている中東辺りの国と大してレベルは変わらないということだ。
つくづくバカな国だ。日本の政治家など可愛いものである。
全く傍迷惑な話である。ビンラディンなど放っておいて良いから、
こういった連中を始末するべきなのだ。