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■2023年4月30日： 女王トミュリス
アケメネス朝ペルシアの征服王、キュロス2世が
マッサゲタイの女王トミュリスに討たれたというのは、
伝説の域を出ないがよく知られた話で、
マッサゲタイ人というのはサルマタイ人と並ぶ、
黒海沿岸にいた遊牧民族である。
ホラズムというのも、今のイラン北方を指す地名で、
モンゴル帝国の時代にもそう呼ばれていた。
アケメネス朝というと、ギリシアに攻め込み敗北したクセルクセス、
アレクサンドロス大王に敗北したダレイオス3世と、
西側から見ると”悪者”だが、
キュロス2世は寛容で、新バビロニアからユダヤ人を開放したりと、
評価の高い君主だった。
女王トミュリスの話は硬貨が残っているので史実のようだが、
それをカザフスタンが映画にした。
トミュリスを演じるアルミラ・ターシンは日本ではあまり情報がないが、
強くたくましく、美しい女性で、いわゆるはまり役だろう。
ハリウッド映画のヒロインとは一味もふた味も違った女性像を演じており、
楽しめる作品である。
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