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■2011年11月27日:二人目の危篤な人間

過去記事を読んで今更同じことを蒸し返してきて、
「僕の事を記事にして下さい!」と言って来た阿呆がいる。
いや、もとい、彼はそのようには言わなかった。
「僕の事も記事に書きますか?」という言い方をしてきたのだ。
憎たらしいことこの上ない。

彼は日本人にもタイ人にも通称"Moto"と呼ばれている。
元だったか基だったか素だったのか語源ははっきり覚えていないが、
彼は日本人なのかタイ人なのかイマイチ境界線がはっきりしない。
それほどタイ語に堪能なのだ。

聞けば12歳のときにお父様に連れられて渡航してきたとのこと。
12歳といえば社会化期をとっくに過ぎている。
それでタイ人と同様にタイ語を操れるのだからたいしたものである。
いや、もしかしたら日本語を話せるタイ人なのかもしれない。

この際はっきり書いてしまうと、"Moto"は成形技術者である。
いや、まあ彼は電気から機械から何でも詳しいのだけれども、
こと成形に関して彼は非常に深い造詣と豊かな発想の持ち主なのだが、
驚いたことに彼は我が社に入社する前は成形のことなど何も知らなかったそうである。
かくいう彼に成形の基礎を教えた人物も、普段は日本の本社にいるので、
そんなにタイムリーな教育を受けられるわけではない。
3年か4年で随分と勉強したものだ。見上げた努力家だ。
勉強の嫌いな私など及ぶべくもない。


本社の意向で当初は"成形オンリー"だった彼も、
所属先の会社の方針でその後様々な業務を行うよう指導され、
彼は技術だけでなく人間的にも成長を遂げてきた。
この辺は会社に先見の明があったと言えるだろう。
彼の仕事ぶりは見ていると私みたいにその辺に道具を投げ出したりしないし、
きちんと片付けながらやっている。
勉強熱心な性格が実を結び、立派に生産技術として通用する男に成長した。

いい年をして筋が通らないことを図々しくのたまう輩がいる世の中にあっても、
Motoは相手の目を見てはっきり”否”と言える、最近珍しい気骨のある若者だ。

そんなわけで、彼の父親ぐらいの年齢の人々も、色々なことでMotoを頼ってくる。
ただ、おっさんの私から一言アドバイスをさせてもらうと、過去記事にも書いた通り
”技術者”としてだけなら誰でも時間を掛ければなれるので、
もう少し外に向けて情報発信する心のゆとりが持てたら、と思う。
しかし彼は未だ十分若いから、この辺は今後の経験が補ってくれるだろう。

彼もまたタイ人の奥様を貰っている。一児にも恵まれた。
彼らに幸多くあらんことを。


またまたちゃっかり”伝記調”になってしまったが、それらしく閉じられた??

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