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■2019年5月19日:アメリカン・アサシン

クリックして拡大  原題:American Assassin (2010年アメリカ)
 著者:ヴィンス・フリン
     Vince Flynn/1966-2013 アメリカ生
 文庫初版:2018年6月27日 マグノリアブックス
 初版時価格: 811円(上下巻とも)
 巻数:上下巻
 品番:MB-37,38
 管理人読了日:2019年4月21日
 映画化: 2017年 CBSフィルムズ アメリカ
 映画題名:原題と同題
 映画主演俳優・女優:
 ディラン・オブライエン
 マイケル・キートン
 サナ・レイサン
 日本語DVD化:

著者は既に亡くなっている作家で、本作は刊行年も結構前だ。
映画化を前に邦訳されたらしい。

それで、本作の主人公、ミッチ・ラップが登場するシリーズは、
ボブ・リー・サーガのように順番を前後して書かれたらしく、
本作がミッチ・ラップが工作員として採用された、
スタート時点での作品になるらしいのだが、
どうも、刊行順では後の方になっている。


本書の舞台は中東・レバノンである。
西側を代表する主人公ラップの相手は、
お決まりのイスラム系の犯罪組織だ。

但し、ISISとか、アルカイダではない。
ヒズボラで、本書ではイスラム聖戦機構と訳されているが、
テロの世界ではアルカイダ等よりよほど先発の組織で、
83年にベイルートのアメリカ大使館を自爆破したり、CIA支局長を誘拐したりしている。
ハイジャックも実行している。
かなりのワルだ。


さて、主人公ラップはこういった組織と戦うため徴募・訓練されるが、
たいして任務をこなさないうちに、自身のスパイの教えの師匠である人物を誘拐され、
救出に立つことになる。

但し誘拐された人物も、かなりのページを割いて語られているだけに、筋金入りのプロだ。
敵の拷問も何のその、拷問を逆手にとって自身に有利なように進めてしまう。
この手の小説を読み慣れている方でも、尋問・拷問のシーンで、
こういう展開はあまりお目にかかったことがないだろう。

実は、私は小説も上下巻とか少し長そうな作品の場合、
読み始めるまで待ちきれない際など、ちょろ、ちょろっとページをめくっては
”つまみ食い”してしまうのだが、
その時に誘拐・拷問が骨子であることは読み取れたので、
何だまた拷問か、とがっかりしたものだ。

というのは、拷問のシーンなど(気持ち悪いとかは別にして)することは拷問しかないので、
退屈してしまうことが分かり切っていたからだ。
そこへきて、実際に最初から読み進めたところ、この展開である。

なかなか、こういう切り返しを持ってくる作家はいない。


著者は物語りが巧みで、通して読んでしまうこと請け合いだ。
亡くなっているとはいえ、シリーズは別の作家が引き継いでいるらしい。
日本でも続けて刊行されることを期待したい。


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