■2023年7月22日:ターミナル・リスト
主人公ジェイムズ・リース少佐は、SEAL チーム7隊長だというから、
かなりの所帯の指揮官だ。
作中に68人という人数が出てくるから、ヘリの乗員の人数をひいても、
50人は下るまい。
そのリースの部下たちが、一人を残して全員がアフガニスタンで
罠にはまって死んだ。
最後に残った一人の部下も、自殺を装わされ、何者かに殺される。
さらに大きな悲劇にも襲われ、政府高官と腐敗が関係しているとわかったとき、
リースは復讐を決意して立ち上がる−−
間違いなく読みだしたら止まらない類の一作だが、
著者のジャック・カーは、ブッラド・ソーとスティーブン・ハンターの協力を受け、
マーク・グリーニーの支持まで受けている。
それだけ聞いたら、相当な実力の持ち主であることがわかるというもの。
物語の最後で、リースは静かに人生に別れを告げるようなことが描かれているが、
後書きによれば本国ではリースものが既に5作書かれているとのこと。
にくらしいことこの上ない。