■2022年2月13日: タイ人の手になる日タイ辞典
引っ越しの支度をしていて、妻がこんなのを見つけた、といって出してきた。
日タイ辞典だ。
これはどうしたのか、と訊くと、何でも結婚当時に買ったものらしい。
なぜいまごろ・・・?
恥ずかしくて出せなかったのだそうだ。
どこで買ったのかも覚えていないらしい。
表紙・背表紙は無記名だ。 妻が自分の名前を書いたらしい。 |
日本語を勉強したことのない人 日本に旅行する人 に適しているそうだ。 THB 80 (約 \280) |
著者はタヌー・チュンルースチャンヤー氏。 タヌーという言葉自体、「弓」という意味だ。 仏歴2535年というから、今は2565年で、543を引くと西暦になるから、 1992年の刊行だ。 |
50音順。のっけからこれである。 日本でも今は使っていない文字がある。 |
こんなもの、今の日本人に見せても読めないだろう。 | 「この第7号の家は人に貸しますか?」 いやいや、今どき、家を番号呼ばわりしないからw |
巻末の付録みたいなページに、日本人の代表的な名字の一覧表が。 恐らく、同窓の部隊の兵士の名字を片っ端から載せたのだろう。 |
地名のページ。 スターリングラードにヤルタ、ウラヂボストック、サクハリン・・・ 明らかに戦時中のものだ。 |
いきなり軍階から始まる。 間違いなく、進駐した日本軍の関係者だろう。 下手をしたら、日本人がタイ語名を名乗って書いたものかもしれない。 |
軍の階級は、私の辞書にも載せているので、 興味のある方はご参照いただきたいw |
それにしてもねえ、槍騎兵に騎兵パトロール隊員・・・? 誰が使うのかね、そんな言葉(笑 |
さらに、政体、政策と来たもんだ。 |
続いては、政党・主義。ご立派である。 並みの日本人ですらわからない知識だらけだ。 |
こちらは最終ページ。 姦通罪、反逆、下手人、詐欺師・・・ 悪さしてはいかんね。 |
この辞書、ほとんど古典である。
歴史の授業にも使えそうな、貴重な史料だ。
関連記事: