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■2013年2月4日:<亡霊国家ソヴィエト>を倒せ

クリックして拡大  原題:STATE OF THE UNION (2004年アメリカ)
 著者:ブラッド・ソー
     Brad Thor/1969- アメリカ生
 文庫初版:2005年12月15日 ハヤカワ文庫
 初版時価格:940円
 巻数:単巻
 品番:NVソ3-5
 管理人読了日:2006年5月24日
 映画化:未
 映画題名:
 映画主演俳優・女優:
 日本語DVD化:未

ブラッド・ソー第3作目の作品で、日本ではこれ以降翻訳されていないので、
日本では最新作にあたる。といっても、2005年に刊行されたものなので、
いささか古い感は否めない。

さて本作ははっきり言って佳作だ。
第一作目の「傭兵部隊<ライオン>を追え」のあと、「テロリスト<征服者>を撃て」で知り合ったガールフレンド、
メグ・キャシディと主人公スコット・ハーヴァスの仲は健在だが(第1作目と2作目ではガールフレンドを取り換えた)、
彼女は本作では序章と最後にしか登場しない。


物語は「傭兵部隊<ライオン>を追え」からスコットの上司であった、
FBI前副長官、ゲーリー・ローラーが誘拐されるところから始まる。

スコットはシークレット・サーヴィスなのかSEAL隊員なのかはっきりしないが、
現在の所属は著者の設定上の産物である、OIIA(国際捜査支援局)の隊員であり、
ゲーリーはそこの長官である。

この組織は何を営んでいるのかというと、要するに合衆国大統領直属の組織であり、
テロ対策を初めとして、大統領が想定するあらゆる合衆国に対する危害・損害の排除・解決であり、
その中には当然武力行使も含まれる。
またスコット以外に隊員がいるのか、何名の所帯なのかも不明である。
この組織はブラッド・ソーの世界のみの架空の組織である。

小説でこの手の組織が創造されるのは良くある手ではある。
私の敬愛するジャック・ヒギンズは、<グループ・フォア>なり<ベイスメント>なり創作するのが好きだし、
トム・クランシーの小説でも<レインボー・シックス><オプ・センター>と作品毎に組織が題材になるほどだ。

しかし、その組織の長が、いくら機密とはいえ現在の関係者に一切の連絡をせずに
姿をくらますなど考えられない。現代社会に於いては明らかにNGだ。
無断欠勤をするようなものである。確かに、人には色々な過去があり、
まして秘密工作員とあっては過去に受けた指令が未だ有効になっている場合もある・・・

ゲーリーがそこまでして突然失踪し、さらに誘拐されるに至った危機とは何なのか!?
どうやら、事件にはロシアの狂信的なソヴィエト主義者が絡んでいるらしい・・・
スコット等事件の解決にあたる人々は徐々に真相に近付いていく。


ここまで読むと、だんだん面白そうに聞こえてくるだろう。
確かに、最初に評価が低いようなことを書いたが、トラベル・キャスターともある人物が
ものした小説とあれば、何はさておき読み応えのある作品なのは確かだ。
興味を持たれた方、第一作、第二作を読まれて
好印象を受けた方はお読みになってみてはいかがだろうか。

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旅行番組等のエンターテインメント分野で活躍する、一風変わったブラッド・ソーという人物がこの作品の著者。本作品と同一の人物を主人公に据えた作品が、既にハヤカワ文庫から3作刊行されている。後編の2作は少々間延びした感があるが、処女作である本作は間違いなく傑作だ。■2012年4月22日:傭兵部隊<ライオン>を追え



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