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■2014年5月11日:メモリ搭載量の話

メモリの増設はよく聞く話だ。
巷ではバカの一つ覚えで積めるだけ積めばいいという向きもあるが、実はそうではない。
これは、理論的に考えれば直ぐに分かる話だ。

経験として、メモリをちょっと増やしたり交換したりしたところで、何も変わるものではない。
メモリとは記憶装置にあたるものであり、CPUは計算を行う際に、一旦データを記憶装置に保管する。
手元にあるデータを裁いている間に、店の表で待ち行列をしてもらうところ、
それをキャッシュと呼んだり、メモリと呼んだりする。

CPUは、次に実行するデータをメモリ・マップ内に探しに行く。
つまり、その空間が広すぎると、必要なデータを探し出すのに時間が掛かるというわけだ。
ここで、足が速いCPUならそう時間は掛からないが、鈍足なら結果も相応なのだ。

記憶装置といっても、それを使うCPUの性能に左右されるということだ。
だから、「メモリを増やしたら快適になった」というのは、以前は明らかにメモリが足りなかった、ということなのだ。
メモリ消費量が多いアプリケーションとしては、動画や画像編集、CAD等が挙げられるが、
それらから具体的に「メモリが不足しています」なるメッセージを提示されない限り、
普通に使用していて不満を感じない場合は、メモリなど増やすだけ無駄である。


次にデータから解析してみよう。まずは下記表をご覧いただきたい。

データ出展:

<3D MARK 06 SCOREの総合結果はこちら
<3D MARK 11 SCOREの総合結果はこちら

<3D MARK FS SCOREの総合結果はこちら

上記の表は、私が長年苦心して(ウソTM)自らの自作結果から収集したデータである。
メモリに関して比較をするために、その他のパーツはほぼ同じものを使っているデータを集めた。


さて、このデータから言えることは何だろうか。

まずは要因をまとめると、
@3D MARK 06 (Direct X 9)の性能はFXよりPhenom IIの方が速い。
 ・FX、CPUクロックが3.6GHzの場合・・・メモリ量は4GBが最適
 ・FX、CPUクロックが4.2GHzの場合・・・メモリ量は8GBが最適
A3D MARK 11 (Direct X 11)の性能は、上記とは逆にFXの方が性能が良い。
 ・メモリは最高値こそ4GBだが、8GBとどちらが良いのか何とも言えない状況である。
BDirect X 9と11では、数値の分布が異なるので、一概に同じ比較はできない。
C同一コアのCPUはクロックが高い方が性能は上
Dメモリも周波数(DDR3-1333とか1600とか)が高い方が性能が良い。
Eメモリ量による得点の差は僅か(体感差はない)

その結果、結論は?
@メモリが多すぎても、CPUの性能が低いと活かし切れていない=CPUの性能に相応しいメモリ量を選択する必要がある。
Aメモリ8GBがPhenom IIや第一世代FXの限界。それ以上積んでも意味はない。
B結局のところ、メモリの量とは悩んだり金を掛けたりするほど価値のある要素ではない。


このテストでは、3D MARKによるデータでしか述べていない。
そのため、他のなんたらのベンチマークでテストすると、異なる結果が出る、という意見もあるだろう。
ゲームだの3D処理だのに使用しないのであれば、メモリにも他の使い道がある。
しかし、それこそが本稿で言いたかったことである。

一般的に、3D MARK 06で1万もの数値を叩きだすマシンであれば、通常利用では何の問題もない。
要するに用途に見合った利用が必要なのであって、いたずらにメモリに無駄な出費をすることはないのだ。

Intel系は使ったことがないので分からないが、現行のAMD系は、16GBもメモリを積んでも、多分無駄である。

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