■2015年10月9日:TOTAL WAR ATTILA (TWA) (2) の騎兵戦術
さてTWAの戦闘モードは難しいとインターネット上でも話題になっており、
私もキャンペーンを開始していざ戦闘時に、にっちもさっちも行かないでは困るので、
CUSTOM BATTLEモードにて練習しておくことにした。
目標は、”騎兵部隊による蹂躙”であり、
個人的にはThe Lord of The Rings:The Battle for Middle-Earth (LoTR BfME)の再現を望んでいたのだが、
ゲームによって勝手(仕様)やデザイナーの考え方が違うこともあり、
BfMEと同じように遊べるのかどうかが焦点だった。
どうもYOUTUBE等で他人がプレイしているところを見ると、”轢き”の要素がないようなので、
これはぜひ検証が必要な部分だった。
最初にデフォルトで戦列化されているユニットのまま、適当に始めて何も考えずに
騎兵を歩兵に向かって突進させたところ、ぼこられて終わりだった。
次に、自軍ユニットだけ全て騎兵にしたところ、やはりぼこられて終わりだった。
騎兵には”MELEE”と”SHOCK”の2系統があり、ここでいう”MELEE”とは接近戦用ユニット、
”SHOCK”とは騎馬突進を行うユニットと解釈できるので、両方でやってみたが結果は同じだった。
そこで、相手のユニットを全て歩兵のみにして経験値も0にしてやって、再度トライしてみた。
なお画像は全て”Performance”モードにてキャプチャしている。
(”Quality”だと、騎兵が歩いているように見える)
自軍はもちろん東ローマ。敵軍はアラン人だが、これは一番上にリストされているため
自動でそうなっているだけで、別にどの勢力でも良かった。
そして当然難易度はEASY(笑
ゲーム設定にて時刻を”DAY”と選択していても、暁だったり昼間だったりはランダムのようだ。
また戦闘中に”P”キーを押すことでポーズできる。
まず最初に指揮ユニットを配置しなければならないらしい。真ん中の欄の ユニット配置欄にある、☆マークのマスだ。指揮ユニットは、 一覧表の一番上にあるなかから、歩兵か騎兵ユニットかを選ぶ。 Deleteキーを押すと、選択済みのユニットをいっぺんに消せる。 |
次に一般ユニットだ。とりあえず”MELEE”騎兵ユニットを一通り入れて, 経験値も全てMAXにした。 |
次に敵軍は、パイク兵を1部隊と、残りは全て歩兵ユニットのみにした。 経験値も全部0にしておいた。 |
自軍の戦列。この人たちは剣を持っていたり斧を持っていたりしているが、 武器に何を携行しているのかはユニット名だけでは分からない 場合があるので、装備武器は実際に何を持っているのか確認する 必要がある。この辺はコストの安いユニットなので、服装もまちまちだ。 |
戦闘を開始して、まずは適当に突撃させる。 | 敵の指揮ユニットは後方に控えている。 |
で、今回は、溢れたユニット等を適当に後方に回り込ませたりしている うちに、簡単に勝ってしまった。おや?こんなはずではないのだが? |
命からがら敵兵が逃げ出す。白旗を振っている。 |
敗北した人たちはすたこら逃げ出す。逃走する敵を掃討しても良いが、 つまらない。 |
次に、今度は自軍を全て最強の槍騎兵にしてみた。 |
先ほどとは打って変わって、槍の穂先もきらめかせ、華麗な味方の列線。 |
最初の突撃も、やはり前回と同じようにただ単に直進させる。 またBfMEのイメージで、直接敵ユニットを指定するのではなく、 敵を追い越した付近を指定した。 突撃させる際には、画面下部のユニットの画像の左下にある、 早送りみたいなボタンを押すと、ダッシュモードになる。これを押さないと ちんたら移動することになり、突撃の際の運動エネルギーも減るし、 敵に弓兵がいる場合は良い的になってしまうので注意。 |
敵を目前にして、はみ出した騎兵が被さるように、進行方向を修正する。 やはり敵の向う側の地面を移動目標としてクリックした。 |
・・・やっぱりおかしい。このままでは勝ってしまう。 |
おかしいな、ということで、まずは敵軍に障害物(まきびし) を装備させ、さらに弓兵も追加してみた。 |
まきびしが配置されていると、敵兵はこちらが接近するまで動かない。 |
ところで”Land Battle”の場合、地図は拡大してどこでも任意の場所を選べる。 戦のマークがあるのはこれは単に合戦跡か、過去にプレイした位置を表示しているだけで、 好きな場所をクリックしてOKだ。実際には座標を読んでいるようで、かなり細かく地形が変化する。 微妙なマウス操作によって砂州だったり湖の畔だったり、丘だったり城塞の裏だったりといったあんばいだ。 |
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敵のパイク兵。何やら軽装だがともかく槍は痛そうだ。 | 戦闘を開始して、自軍は今までと同じように猪突猛進させる。 |
騎兵が接近してくると、敵も動き出した。まきびしを回避していないので、 これを踏んで結構な数の騎兵が脱落してしまった。 |
それでも、騎兵の運動エネルギーはさほど減衰しておらず、最初の突撃は 見ものだった。しかしながら画像をよく見ていただきたい。ここでは、直接 敵ユニットを攻撃対象にしていないので、騎兵は単に行く手を 遮られているだけで、敵兵に向かって槍の矛先を突き立てていない。 |
騎兵が徐々に歩兵に包囲されていく。 | こうなると、脱出も憚らない。画像下部のユニットのマークをみていただくと、 ユニット数もだいぶ減ってしまっていることが分かるだろう。 |
さて、前述のような事態をどう回避すればいいのかというと、まず マウスで全部のユニットの内、半分くらいを括る。 次にユニットのマーク下部のアイコンメニューから、”Creat Formation Group” を選ぶ。そうすると、今括ったユニットが"1"としてグループ化される。 (CtrlまたはShiftキーを押しながらユニットを選択して、 最後に数字キーを押すことで、 その番号でまとめて押した数字の番号でグループ化することもできる) |
次に、Formationの隣のアイコンで、ユニットの隊列を”Column”にする。 すると”1”部隊の隊列が縦長になる。 |
そして残りの部隊もグループ化して、”2”部隊とする。この操作は、 戦闘開始後も可能だが、実際に移動しながら行うことになり、 時間が掛かるので、戦闘開始する前に済ませておいた方が良いだろう。 さてこれで第1部隊と第2部隊が出来上がった。この2つのまとまりは、 それぞれ”1”か”2”のキーを押すことで、まとめて選択できる。 |
戦闘開始、中央のまきびし地帯を避けるため、迂回して別々に進ませる。 |
それぞれの部隊を到達地点にて敵の方向を向くように、配列変更の指示をする。 部隊の向きは移動地点をクリックしたまま、マウスを回すと変えられる。ボタンから指を離すと決定だ。 |
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第1部隊がそろそろ到着する。今隊列を整えているところなので、 突撃指示はもう少し待つ。敵は弓兵が前に出てきている。 |
第2部隊はまだ到達していない。 |
第1部隊、準備完了。まずは試しに敵の最後列を指定して突撃する。 ダッシュボタンを忘れずに押すこと。 |
第2部隊も位置に着いたところで、同じように指示を出す。 |
騎兵隊が目前に迫ると、敵の弓兵は後ろに下がっていく。 | 既に逃走している敵兵もいる |
衝突した。ここで注意して欲しいが、敵の前衛は崩れていない。 後方の連中は談笑したりしている。 |
というわけで、やはり攻撃時は直接接触する予定の敵部隊を選択しなければ いかん、とのことで、最初から戦闘をやり直して、攻撃対象に敵の最前列を 指定した。上画像ではOFFになっているが、 敵部隊をクリックした後、ダッシュボタンを押すことを忘れずに。 |
第2部隊も同じように指定する。 | 第1部隊は、初期の目標の弓兵が後退したので、 すかさず目標を変更する。 |
第2部隊は、敵の歩兵が前に出てきたので、そのまま突進。 | 第1部隊、敵と接触。よく見てほしいのだが、こちらの騎兵の槍が敵の前衛に しっかりと突き刺さっており、相手の部隊の陣形が崩れている。 |
第2部隊はまだ敵と接触していない | 第1部隊は、1部隊粉砕したところで、後続はまだ敵と接触していないが、 深追いせずに後退して再突撃の準備をさせる。 (完全に敵部隊と密着してしまうと、離れるのに手間取り、損害も増える) |
第1部隊、後退中。 | 第2部隊、接近 |
第2部隊も敵と接触した。 | 最初の1撃で敵部隊は半減している |
第2部隊、後退。 | 第1部隊が第2撃を掛けている。 |
第2部隊、再突撃。 | 第1部隊の対象が降伏した。第2部隊も、そろそろ敵の勢いがなくなってきて いるので、後列まですっかり敵陣に入り込ませた。 |
第1部隊、後退中 | 第2部隊にも後退の指示を出す |
第1部隊、再々突撃。 | 敵の隊列がすっかり乱れていたため、 今度の第1部隊の突撃は、かなりの縦深攻撃となった。 第2部隊、後退中。 |
第1部隊、正面の敵を粉砕。第2部隊の交戦中の敵部隊、降伏。 | 第1部隊はだいぶ通り過ぎてしまった。 |
第2部隊は先頭が敵陣に食い込みすぎて、後続と分断してしまったため、 再度後退させて再編成を試みる。 |
その間に第1部隊にバックさせて残敵を掃討させる。 第1部隊は結構消耗しているので、第2部隊の速やかな反撃が急がれた。 |
ところが・・・ | 敵の戦力は既に半減しており、戦意を喪失してしまったらしい。 |
さて、今までは効果が良く分かるようにパイク兵を1部隊だけ準備していたのだが、 ここまででこいつらは騎兵に対して全く効果がないことが分かった。 そこで、情報サイトでよくよく見てみると、 パイク兵には騎兵に対してアドバンテージ(Attack Against Cavalry 0)がなく、防御力も低い。 普通の槍兵の方が効果(Attack Against Cavalry 30)がありそうに見えた。 というわけで、再度騎兵と同ユニット分の槍兵を、差を見るために何部隊かパイク兵を混ぜて配置した。 もう面倒くさいので、まきびしはなしだ。 |
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敵の重装槍歩兵。 | こちらはパイク兵。全くスペックが異なる。 |
前回と同じように敵軍を挟み込むように兵を進める。 | 敵軍の左右に位置して陣形を整えるのも一緒。 |
今回は第2部隊の方が接触が先だった。 | もうちょい |
GO GO〜 | む・・・ やはり、パイク兵と違ってそう簡単には敵の陣形が崩れない。 |
時にダッシュボタン<HOT KEY "R">であるが、 部隊に指示を出す際、単に移動指示だけだと解除されるが、 陣形を指定しての移動であれば ダッシュボタンはおしっぱのままだ。 実際戦闘中にこの辺に留意するのは難しいのだが、 このボタンは指示を出した後でも押せるので。 常に押し忘れないようにしたい。 |
|
とはいえ、全部の騎兵が折り重なると、こらえ切れずに崩れ出した。 | |
後方を振り返る。 | 敵は左翼にパイク兵を配置していたようだ。後方に我が第1部隊が迫る。 |
第1部隊、敵左翼前衛と接触。第2部隊は後退させる。 | 第2部隊後退中・・・ |
最初に第1部隊が接触した敵部隊は剣兵(指揮官部隊)であり、 第2部隊には結構損害が出ていたので、第1部隊の攻撃の矛先を 敵の中央軍に合わせる。 |
敵部隊に殺到する第1部隊と逃げ惑う敵兵。 |
第2部隊も再突撃を掛ける。 | 敵の最前列が降伏。 |
振り返って第1部隊。敵はもう及び腰だ。 | 第2部隊を後退させる。 |
第1部隊にも後退を掛ける。 | 両部隊、後退中・・・ |
第2部隊はかなり敵陣に食い込んでいたため、第1部隊の方が先に 後退できた。 |
第1部隊、再突撃。 |
第1部隊、後退。第2部隊は当座の相手が降伏したので、 そのまま突撃を掛ける。 |
第1部隊、後退中。第2部隊、再々突撃。 |
第2部隊は敵陣を突破してしまった。 敵兵には座り込んでしまっているものもいる。 |
第1部隊、再々突撃。 |
両部隊が敵陣で迎合した。 | ”VICTORY”の表示がされたところを撮影し損ねたが、 敵部隊が全て降伏し、勝利。 なお制限時間は60分にしてあったが、戦闘の終わりごろになると、 だんだん日が暮れてくる。また60分というのはゲーム内時間のことであって、 正味10分程度のようである。 |
検証の結果、パイク兵は言うに及ばず、一般歩兵よりは槍兵の方が騎兵に対して
ある程度抵抗できることが分かった。
今回のテストでは自軍は経験値MAXでAI軍は経験値0にしてあったので、
これが同値であれば、さらに肉薄した結果になっただろう。
(矛兵に対しては完全武装の騎兵であっても、100%一網打尽にされるBfMEのイメージがあったので、
騎兵の方を強くしたままテストしていた)
テストでは野戦ということで平野を選んでいるが、丘陵地だったり山岳地帯であったりすれば、
結果もまた異なるだろう。
実際にアレクサンドリア近辺の沼地で騎兵を疾駆させたところ、騎兵は水源で足を取られていた。
結論として、TWAでは騎兵は歩兵を”轢く”ことはできない。
(相手が敵であれば、敵は騎兵の通過を阻止しようとするが、味方同士で部隊が重なるように
すれ違いさせると、このゲームでは厳密に互い違いに移動する。そのため、接触時の移動速度が落ちる)
しかしながら本ゲームでも野戦での騎兵の強力さは実証された。
もちろんこれだけの数の騎兵を揃えられるかどうかは話が別だが、ポイントは以下の通りである。
・騎兵に対してパイク兵はほぼ効果がない(防御力不足と考えられる)。
・騎兵に有効なのは騎兵のみである。槍兵では不十分。但しパイク兵よりはマシ
・1,2部隊だけ騎兵がいてもあまり意味がない(相手の騎兵突進の防御にしか使えない)。
次回は歩兵戦術について紹介しようと思う。
けれどもその前に落ちまくる症状を何とかするのが先決だった。
このコンテンツを作る間にも何度落ちたことか・・・
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