■2013年4月10日:ネイビーシールズ
本ブログ初の試みで、映像ブログ(記事本文はこちら)連動企画を行う。
日本でも昨年映画と同時?に発売された、「NAVY SEALS」である。
著者は「影の傭兵部隊、出動」のディック・カウチとあって私も注目したこの作品、
話の中身はディック・カウチ作とあって出来は良い。
・・・が、誤植が多すぎる。
どんな本でも、1冊の中に1文字くらいは誤字・脱字があるものだが、
この訳者というか編集は酷過ぎる。
映画の封切に合わせてスケジュールに追われるかして、ろくに校正が出来なかったに違いない。
NAVY SEALSというのは今さら説明の必要もない、アメリカ海軍の特殊部隊だが、
本作はその活躍と貢献を描く。
SEALの戦術だの作戦だの兵器のリアリティだのはどうでも良いとして、
米軍におけるシールズの役割、そして彼らが担う世界の安全確保のControl、
というかManagementはいかにして行われているか?に重点が置かれている。
「影の傭兵部隊、出動」譲りのストーリー・テリングが冴える作品で、どんどんページが進むだろう。
短編だけにだらけたところがなく、読み応えのある作品に仕上がっている。
私もこの作品を読んだ後メキシコに出張したが、
作中に登場するような危険な地域ではなくて良かった。
西海岸に所属するSEALの拠点はサンディエゴのコロナド市にある。
海岸沿いに巨大な施設があり、中にはゴルフコースもあれば飛行場もあるそうだ。
サンディエゴに住む我が社の人間の話では、
伝手で件のゴルフコースでプレイする機会に恵まれたそうだが、
突然ヘリコプターが頭上を飛びすさび、腰を抜かしたとのこと。
軍用ヘリだからその出力は大きく、何処かの国の山中だか竹藪に不時着したヘリどころの騒ぎではない。
最後に主人公が命を落とすことにして話をまとめているのは少し見え透いている。
そういう流れは演出として劇的な効果を期待できるのが目に見えているので、
ここで少しポイントを落とした。
ただ、9/11以降50名以上のSEAL隊員が命を落としている、という記述には心を打たれた。
アメリカは世界の警察、と言うか憎まれ役を買って出ている現代。その行為をとやかく言う世論もあるが、
この世界にもしアメリカの存在が無かったら、例えば今まさに興隆しようとしている、
中国に代表されるような無法者国家を率いる連中は、現在とは違った考え方をしてくるに違いない。
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