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■2014年1月16日:マタレーズ暗殺集団

クリックして拡大  原題:THE MATARESE CIRCLE (1979年アメリカ)
 著者:ロバート・ラドラム
     Robert Ludlum/1927-2001 アメリカ生
 文庫初版:1985年8月10日 角川文庫
 初版時価格: 上下巻とも620円
 巻数:上下巻
 品番:549-9,10
 管理人読了日:2013年10月3日
 映画化:未
 映画題名:
 映画主演俳優・女優:
 
 日本語DVD化:−
 

マタレーズ暗殺集団はロバート・ラドラムのシリーズの内の一つ。
ラドラムはシリーズもの化するのが得意で知られており、
本書はあまり日本では売れていないようで、私も古本で手に入れた。

古本というヤツは困ったもので、売り手が雑な人間だったりすると
飯を食いながら読んだりするもので、中身がかなり汚れていたりする・・・
しかし、外側が綺麗だと、古本屋でも”綺麗”に分類されるので始末が悪い。
最近はインターネット販売の普及で古本でも探しやすくなったが、こういった点は要注意である。

さて出だしから話が逸れたが、そんなわけで私が本書を読んだのもつい最近のことである。
ラドラムは「秘密組織カヴァート・ワン」も何だか面白くなかったので本書も身構えていたのだが、
読み出すとどっこい面白く、あっという間に惹き付けられてしまった。


本書の”マタレーズ”とはコルシカ島発祥の言わば”マフィア”で(もちろんフィクション)、
その発端はもちろん述べられているのだが、くだらなく取るに足らない話なのだが、
要するに経済的な世界征服を謀る組織で、文字通り各国の要人を暗殺して回る国際的なテロ集団だ。
その存在は秘匿されており、ゴルゴ13ではないが各国の首脳陣も承知しているため誰もが口を割ろうとしない。
それどころか、ひょんなことからこの組織の壊滅を託されたKGB要員のタレニエコフと同CIAのスコフィールドは、
嗅ぎまわるたびに命を狙われてしまう。

この二人、実は宿敵同士で、そもそも二人の会合自体が困難だったのだが、
タレニエコフは知恵を絞り、何とかスコフィールドに事情を呑み込ませることに成功する。
取り掛かった当初はそもそもマタレーズの目的も分からなかったのだが、
調査が進むにつれ驚愕の事実が判明していき、ラストでは劇的な結末を迎える。


ラドラムは謀略が十八番である。そのため、本書も冒頭は堅苦しくつまらなく感じるが、
徐々にマタレーズの正体が明らかになっていくにつれ、どんどん読むのがやめられなくなるだろう。

かなりエキサイティングな展開の本書、
ラドラムは本書の続編で「マタレーズ最終戦争」も著しており、本書の主人公スコフィールドが再登場するが、
こちらは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じで、「2」はマンネリ化の要素が入り面白くないのでご承知おきを。
まあ面白くなくても、そこそこ好きな作家の作品だと最後まで読んでしまうものだが(笑

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ロバート・ラドラムは作品の映画化を見届けることが出来ずに世を去ってしまった。死後に発表された作品もある。 個人的には、その作品には面白いものとつまらないものと両方あるように感じているのだが、最初に触れたのはそのつまらない方で(たしか「シグマ最終指令」だったと思う)、その後しばらく忘れていたのだが、再帰したのが「暗殺者」。古本屋をブラついていて見つけたのだ。■2012年2月12日:暗殺者



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