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■2009年11月1日:HP TouchSmart tx2-1001AU Review

管理人のtx2はタイで購入した英語版である。折角駐在の強みを利用して
現地調達したものなので、少し詳しく紹介したいと思う。


まずはスペックについて掘り下げてみた。
・CPU: Turion X2 Ultra ZM-82 SocketS1g2 Griffin core 2.2G/L2=1Mx2/35W
・memory: Hyundai PC2-6400(DDR2-800) 2GBx1 200pin SO-DIMM
・Chipset: AMD 780G+SB700
・液晶: 12.1inch(1280x800pixel)半光沢、タッチパッド機能付き
・Video: Radeon HD 3200 (integrated)
・HDD: Seagate Momentus 5400.5 ST9250320AS 総容量250GB/8M Cache
     (実質容量232.88GB) SATA 3Gb/秒 5400rpm 2.5inch
     購入時パーティション:
     system drive:221.71GB
     recovery drive:11.18GB
・CDD: DVD±RW HL-DT-ST(LG) GSA-T50L SATA 2M cache LightScribe対応
     DVD-RAM読込書込最大5倍速、
     DVD+R読込書込最大8倍速、2層式DVD+R読込最大4倍速 書込最大2.4倍速、
     DVD+RW書込最大4倍速、2層式DVD+RW書込最大4倍速、
     DVD-R読込書込最大8倍速、DVD-RW書込最大4倍速、
     DVD-ROM読込最大8倍速、
     CD-R読込書込最大24倍速、CD-RW書込最大16倍速、CD-ROM読込最大24倍速。
・SOUND: Realtek High Definition Audio
 ALTEC LANSING stereo speakers,SRS Premium Sound
・LAN: Realtek PCIe GBE
・WLAN: Broadcom 802.11b/g
・Modem: Motorola SM56 Data Fax Modem
・指紋認証装置: AuthenTec AES1610
・5in1メディアスロット: Realtek USB2.0 Card Reader/JetFlash TS1GJFT3
・ports/slots: アナログRGB port(ミニD-sub15ピン)/USB2.0 x3/ExpressCard x1
 HDMIports: 無し
・その他: Bluetooth 2.0+EDR、webカメラ、マイク
・OS: Windows Vista Home Premium SP1 英語版
    office無し
・質量2.068kg
・バッテリ: 6cell
・バッテリ駆動時間3.2時間
・付属品: 電子ペン、リモコン(audio,video用)

その他、本機の特徴として、モニタが時計回りに360°回転する。
左側の人には画面を回して見せられる利点があるが、右側に居る人にはそれが出来ない。
なんとも皮肉である。また画面を表裏反転させた状態で、そのまま天蓋を閉じることも可能だ。
このモニタ回転機能と、タッチパネル機能は確かに面白いことは面白いが、
両機能を省略して少しでも重量を稼いで、普通のスタンダード・ノートにしていれば
どんなに良いかと考えるAMDユーザーは私だけではないはずだ。
タッチパネルは指でも操作できるようになった(tx1000/CT(Turion 64 X2 TL-60/nVIDIA C51M)の
頃は電子ペンしか使えなかった)

モデル・ナンバーについてだが、タイではHPはBTO販売をしていない。
また何処のメーカーでもそうだが、現地ローカライズされているため、日本で販売されている
モデルとは一致しない。時期から推測するに日本HPで言うところの2009夏モデルというところか
(CPUのモデル・ナンバーも同じ)。確証はないが、末尾のAUはオーストラリアの略で、
アジア市場向けに販売されているシリーズなのではないだろうか。
この次のモデルとして、tx2-1202AUが登場しているが、違いはCPUがZM-84(2.3GHz)と
クロックが100MHzだけUPしていることと、HDDの容量が320GB(回転数は不明)にUPしていること。
この2点の変更だけで価格は3,000THBアップして39,900THBになってしまった。


次は性能についてイチャモンを付けたいと思う。

・CPUはTurion X2 Ultra ZM-82。「Turion X2」はそれまでの「Turion 64 X2」が単なるAthlon 64 X2の
 Socket AM2版の低消費電力動作型であったのに対し、完全な新設計のモバイル専用CPUで、
 HyperTransportが1600MHzから3600MHzに強化されている他、細かな省電力機能も充実している。
 これはモバイル版の「Athlon X2」「Athlon 64 X2」シリーズも共通して同じことが言える。
 Ultraの有無は2時キャッシュ量で、Ultraが1MBx2、無印が512KBx2となっている。
 TurionとAthlonの差は、AMDのサイトによれば対応メモリの違いで、
 前者がDDR2-800対応なのに対し後者はDDR2-667までの対応となるようだ。
 この辺の規格については、メーカーのカタログやスペック表でも誤記があるので注意されたい。
 またモバイル版のAthlonでも、メモリの市価の関係であろう、DDR2-800メモリ搭載であったり、
 逆にTurionを搭載しているのにDDR2-667であったりすると、勿体無いので考慮が必要だ。
 或いは、BTSオプションでCPUはどちらでも好きな方を選べるために、
 対応メモリの規格を同じにしてある場合もあるようだ。
 なお、CPUの新旧のコアはモデル・ナンバーのアルファベットでも識別が可能だ。以下を参照いただきたい。
 新:ZM-(Turion X2 Ultra),RM-(Turion X2),QL-(Athlon X2) 旧:TL-(Turion 64 X2),TK-(Athlon 64 X2)
 まあ実際のところどれでも大差は無いが(CPUについて詳細はAMD CPU一覧表を参照)。

・メモリはCPU-Zを実行するまで気が付かなかったのだが、2GBのモジュールが1枚である。
 つまり、デュアル・チャネル動作していないことになる。あまり気にしていないが。

・液晶はタッチパッド機能を搭載しているためであろう、半光沢である。むしろその分頑丈そうであり、
 ツルピカ画面が嫌いな管理人には丁度良い。どの道外部モニタに接続しているので関係ないが。

・グラフィックス・チップの機能で複数ディスプレイを使って画面を拡張する、というのがあり、
 私もデスクトップでは24インチのモニタ2機を接続しているのだが、本機に19inchのCRTを接続して、
 本体の液晶画面の延長として使えるかどうか試してみたのだが、どうもあまり好もしくないようだ
 (使っているうちに再起動が掛かってしまう)。

・HDDはいつから総容量の表示が実質容量を下回るようになってしまったのだろうか。
 GBに達する以前は気持ち多めだったような気がするのだが...本ケースの場合だと、実に17GBも違う。
 四捨五入も良いところであり、殆ど詐欺に近い。まあどうでも良い話なのだが・・・

・LANポートについてだが、tx1000/CTやdv2805/CT(Turion 64 X2 TL-60/nVIDIA MCP67M)、
 そして本機とHPのノートを3台使ってきて、どれもケーブルとの嵌め合いが悪い。
 接続しているうちに、ケーブルが緩いのか接続が切断されてしまう。最初は壊れているのかと思ったくらいだ。
 特に、このtx2は全くダメだ。極端な話ケーブルを指で固定していないと接続が切断されてしまう。
 ラッチの「カチッ」という音はもちろんする。ケーブルが抜けるわけでもない。

・日本ではHPのサイトからBTO購入する場合、時々Bluetoothを選べないことがあるので注意が必要だ。
 タイではBluetoothはマストアイテム。携帯電話のBluetooth機能を利用して、
 インターネット通信が出来るからだ。これは、接続環境が不安定な発展途上国に於いては、
 実に重宝する機能である。

・指紋認証装置だが、こんなものはハッキリ言って愚の骨頂である。
 私はユーティリティをアンインストールしてしまった。
 本気で盗難やハッキングを企む輩は、わざわざ真っ正直にシステムから起動したりはしない。
 HDDを取り外して別のシステムに接続すれば、どうにでもなるからだ。

・過去にtx1000/CTを保有していたことは前述したが、そのときは バッテリ駆動時間は2時間だったので、
 一瞬進化したものだと思ったが、4→6cellにバッテリが増量されているのだから当たり前といえば当たり前だ。

・フラッシュ・ポイントの有効/無効ボタンが付いているのは良い。

・webカメラは画質は良くないが、外付けする必要が無い上にマイク付きなので、持ち出し時には重宝する。

・dv2xxxの14.1inchシリーズもそうだが、電源やWLANスイッチが手前下側に付いており、位置が悪い。
 誤ってWLANのスイッチに触れてしまい、OFFにしてしまうなど、気が付かないこともあるくらいだ。

 
 情けない話、買って家に持って帰って来てから気が付いたのだが、バッテリが4→6cellに増量された結果、
 バッテリ部分が本体全体の外形より後方に出っ張っている。 「しまったあ〜」と思っても、もう遅い。
 バッテリ駆動時間であるが、試してみたのだがエクセル/インターネット程度なら確かに3時間は持つ。

 
 ExpressCard Slotの隠れた使い方。USBメモリー収納スロット。
 白色LEDの演出が憎い。

・管理人の持論として、メーカー既製品のPCは、デスクトップでもノート
 (ノートは自作が限られているので全般的に)でも自作と比べれば反応が鈍くさい。
 これはメーカー側がアプリケーションだけでなく色々な管理ツール、
 例えば故障の診断ツールや使用開始日を保証開始日とのたまって保持する仕掛けなどを
 搭載しているためと推測している。
 それでも、tx2-1001AUはtx1000/CTやdv2805/CTと比べると、気持ち速いような?気がする。
 これはチップセット内臓のビデオ機能が進化した為と考えられる。
 その他、HPのノートでは3D MARK 06が動作しない。
 これも前述のHP固有の仕掛けが何か悪さをしているのではないだろうか。


ソフト関係。

・HP Health CheckやHP Updateといった機能が満載されており、安心?らしい。
 実のところキーボードの故障のときもカードスロットが破損した際も、自動では何のお知らせも
 無かったので、使い道は無い(2度の故障の件についての詳細は本稿では割愛する)。

・HPのPCにはRecovery Managerというツールが有り、1回だけリカバリー・ディスクを作れるようになっている。
 管理人は前述のtx1000/CT購入後、標準1GBのメモリをBTOオプションで倍増させると、
 当時3万円ほど値段が跳ね上がったので、1GB別買(確か4,5千円だったと記憶している)し、
 増設後に上記ツールを実行したところ、ツールは起動するものの、メニュー画面まで進まなかった。
 不審に思い追加したメモリを抜き取ったところ、正常に起動し、リカバリー・ディスクも問題無く作成できた。
 HPのPCはもしかすると初期状態を監視するツールが組み込まれているのかも知れない。
 型の古いマシンはHPでもDELLでもHDDを換装しようが何しようが、リカバリー可能であったものだが。

・英語版のOSについて。メーカー既製品の場合、Vistaであれば初回起動時に入力言語を何にするか
 訊いてくる。XPであっても、Regional and Language Options(地域と言語の設定)にて、CDを使って
 後から日本語を追加することが可能だ(この操作を行わないと”日本語”の表示も出来ない)。
 コンピューターに慣れている方であったり、或いは別のPCで同じバージョンのOSを使用している、
 という方なら、入力さえ日本語が使えれば、システム部分が英語版でも問題無いだろう。
 管理人は日頃使用しているPCをVistaに移行してだいぶ経つため、XPの英語版は何とか使っているが、
 かなりしんどい。この辺はうまく説明し難いが、Vistaはユーザー・インターフェースが改善されているのだろう。
 日本と同様にタイでも大抵の電気製品は購入を決めた後、持って帰るまでに一通りいじくらせて
 もらえるので(パソコン購入時の登録は確実に入力させられる)、気が済むまで調べ倒そう。

 
 英語版のキーボードを使ったことのある方ならお分かりいただけるかと思うが、
 「@」「*」「_」「=」「\」「:」等のキーの位置やファンクションキーが異なっており、少々使い難い。


タイでの電気製品購入に関するテクニック(というほどのものでもないが)を記しておく。

本機の価格は36,900THBに、クレジット・カード利用手数料2%が上乗せされて37,047THBだった

(7/13の為替レート 1円=2.7808THBで、103,020円)。
日本で買う場合office2007 personal付きで10万円前後だから、少し損をする計算になる。
この他に、100THBもしないだろうと思われる、トラックボール式のマウスと、今流行の外付けクーラー
(折り畳み式)に、液晶クリーナー、USB手元ライト、USB掃除機、さらにA4ノート用のクッション・バッグと
A4ノートが入るサイズのビジネス・バッグまで付いて来た。これらは全て店のサービスと思われる。

購入するときのコツであるが、いわゆるデパート「CENTRAL(タイ国産)」及び「カルフール(外資系、
綴りが分からなくて申し訳ない)」等で買ってはいけない。デジカメでもそうなのだが、大手メーカーは
全て現地にある代理店を通して販売しているため、容易に値引きが出来ないためだ。交渉しても
「いや、価格は決まっているから」と断られることが多い。これが、パンティープのような所に行くと、
値引き可能だったりする。私はキヤノンのデジカメで最高13,900→10,800THBに値引きしてもらった経験がある
(その時は現金のみだと言われた)。もっともそれは稀で、200THBしか引いてくれないこともある。

もうひとつ、VAT(付加税)の加算がある。VATはコンビニの買い物でも課税され、7%である。7%は大きい。
これが、一般的なデパートなら回避不能なのだが、パンティープには必ず免除してくれる店がある。

パンティープ等のもうひとつの利点として、型落ちモデルの販売をしている場合があるのだ。
私が7月に見に行った時点で、tx2のTurion X2 TL-60搭載モデルをスタンド付きで30,000THBで
販売している店があった(但し展示品)。デパートであったら、こうはいかない。モデル入れ替えと同時に
旧モデルは速やかに撤去されてしまう。

クレジット・カード利用手数料については、これはパンティップのような小さなテナントの不利な点で、
利率も1.5%や3%など店によりまちまちだが、+VAT 7%を考えれば、遥かにお得だ。
損得勘定を熟慮の上、購入店舗を決断して欲しい。

ところで2009年初めごろから、通関の際にHDD搭載機器は非該当証明書が必要になったそうである。
個人輸入される方は注意されたい。

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