■2013年9月29日：孤高のSAS戦士
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原題：Killing for the Company (2011年イギリス) |
| 著者：クリス・ライアン Chris Ryan/1961- イギリス生 |
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| 文庫初版：2013年1月25日 ソフトバンク文庫 | |
| 初版時価格： 900円 | |
| 巻数：単巻 | |
| 品番：ラ5-1 | |
| 管理人読了日：2013年4月14日 | |
| 映画化：未 | |
| 映画題名：− | |
| 映画主演俳優・女優：− |
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| 日本語DVD化：− |
本書の他に特殊部隊兵士のかくも過酷な任務を著すものは無いだろう。
本書は、出版社が早川書房からソフトバンク文庫に変わって、クリス・ライアンの最新作である。
レッドライト・ランナー抹殺任務からしばらく間が空いており心配になっていたところだったので、
ほっと一安心である。
本書は600ページ近いボリュームがあり、私は滞在中のPhuketで読んだが、
一気に読むのは少し苦労するだろう（もういい加減歳なんでね、目に悪いのさ）
この壮絶なストーリーは読み終えて、しばし絶句である。
セルビア、イラクなどでのまさに真実に迫る潜入作戦。
そして戦友の負傷、イギリスでの列車テロ。
最後はエルサレムの聖所での爆破テロ。
それはハヌカー祭の真っ最中を狙った、極悪非道なものだった。
激闘を終えて、何とか親友の仇を討つ主人公ルーク。
しかし、一連のテロ首謀者と黒幕は全く別者だった・・・
政治家に踊らされていたことに憤怒の念を覚えつつ、
無念に死んでいった戦友たちのため、世界のため、
傷付いた体を押して悪の根源を断つべく任務を行う。
現代は危険の多い世界である。まあ古代からそうだったに違いないが、
世界的に各所に平和が訪れ情報社会化すると、そういった危険がクローズアップされる。
特に治安の良い日本に住んでいると感じにくいかもしれないが、
その危険な現代に於いて特殊部隊員達が果たしている役割は
計り知れないほど大きく、彼らに掛かる危険はさらに大きい。
そのことを再認識させられた1冊だった。
著者は10数冊の小説を著してきて、確実に技量を高め、頂上など無いものだが、
今作で頂点を極めたと言っていい。
現代最高のミステリ作家と評して異論はないだろう。
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