■2015年8月12日:暗殺者の復讐
原題:DEAD EYE (2013年アメリカ) | |
著者:マーク・グリーニー Mark Greaney/- アメリカ生 |
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文庫初版:2014年5月25日 ハヤカワ文庫 | |
初版時価格:1140円 | |
巻数:単巻 | |
品番:NVク21-4 | |
管理人読了日:2015年4月15日 | |
映画化:未 | |
映画題名:− | |
映画主演俳優・女優: | |
日本語DVD化: |
コート・ジェントリー・シリーズ第4作目である。
プーケット滞在中に読んだ。
相変わらずの傑作ぶりで、ほぼ1日で読んでしまった。
600ページを超える大作で、早目に読まないと腱鞘炎になりそうだ。
が、そんな心配など危惧で終わる面白さを保証する。
冒頭、ジェントリーは第2作 で敵に回した元の雇主である、
ロシア・マフィアを抹殺する。
その過程で例によって第3、第4の勢力が登場し、
今回はジェントリーの真似っこまで登場する。
真似っこは中盤まで読めば、それが分かるだろう。
タイトルに冠されている”復讐”の言葉は、登場するモサドの工作員に関係する。
それにしてもこの主人公、本当に女性との関係を築くのが下手だ。
”キエフでの作戦”はやや無理があるものの、こういうアクションものではともすると
省略されがちな終盤戦も、手を抜かれることなく仕上げられている。
また今作ではUAV(無人機)が初登場する。著者は若いから、
こういうものにも明るいわけだ。
正直なところ、本書は私などには少し物足りない。
娯楽作品なのでそれで良いと言えば良いのかもしれないが、
今後の参考に敢えて言えば、ジェントリーの心の葛藤など多少は描かれているものの、
アクションで終始しており、背景事情など物語としての深みに欠けている。
ジェントリーの将来の展望については読み取れるが、
もうちょっと、ジェントリーの動機とか生い立ちが詳述されていても良いだろう。
本作も明らかに次作に続く傾向を示しており、その登場が待ち遠しくてならない。
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