■2016年5月11日:反撃のレスキュー・ミッション
原題:STRIKE BACK (2007年イギリス) | |
著者:クリス・ライアン Chris Ryan/1961- イギリス生 |
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文庫初版:2008年10月25日 ハヤカワ文庫 | |
初版時価格: 860円 | |
巻数:単巻 | |
品番:ラ7-12 | |
管理人読了日:2009年8月10日 | |
映画化:未 | |
映画題名:− | |
映画主演俳優・女優:− |
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日本語DVD化:− |
ライアンの作品は昨年新作が発表されており、私も既に読んだのだが、
その前にまた少し前の作品の紹介をしたい。
ライアン小説の主人公は軍隊(特殊部隊)を何らかの事情で辞めた男が再起を図る、
というパターンが多いが、本書もその王道を行く。
主人公ジョン・ポーターはいわゆる「ダメ男」の典型で、
何年も前にレバノンの任務で失敗して、軍からダメ出しをされ、失意のうちに退役する。
失敗というのは、人間爆弾にされたヒズボラの少年を殺さなかったことが元とされた。
さらに、その後娑婆の生活にも馴染めず、妻とも離婚し路上生活者となっていた。
ところが、イギリスの女性ニュース・キャスターを誘拐する事件が発生し、
その報道を見たポーターは愕然とする。
誘拐犯のヒズボラのテロリストは、かって自分が命を救った少年だったのだ。
ポーターは早速ヴォクスホールにあるSIS(英国情報部)の本部に赴き、
「使い捨て工作員」に志願する。
命を救った借りがあれば、テロリストも耳を貸すと考えたのだ。
果てせるかな、相手のテロリスト、ハッサドは意外と話の分かる男だった。
ちょっとこの部分は、ライアンの買い被りで、アラブの狂信者が
そんなに仁義な人間だとは思えないのだが・・・
さてそんな按配でスタートした作戦だったが、
当然のように陰謀があり、本書でも卑劣な男が登場し、
これまた当然のように野望とともに粉砕されていく。
こんなテンポのストーリーだから、読み進むのも早く、一日で楽に読めてしまう。
スパイ小説がお好みで、なおかつエンターテインメントをお求めの向きには最適だろう。
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