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■2014年12月30日:IS12Tの不具合

2年近く前に買ったIS12Tだが、タイで使用していてしばらく前から問題があった。
その症状とは、
”発信はできるが着信が全て留守番になってしまう”というもので、
どこからの着信でも、どの電話からの着信でも症状は同じ(もちろん最初は使えた)。
が、7月にシンガポールに行ったときには使えた(Lumia 620と相互に掛けて確認した)。
そのあとバンコクに戻ってきたときにはやはりまた使えなかったのだが、
つい先日、12月に妻が自分の電話の電源を切っていたので、
IS12Tに電話を掛けると(普段は家に置いてある)、彼女は電話に出た。
直後は特に何も考えなかったが、一呼吸置くと、どう考えても妙だ。
そこで、帰宅してからもう一度試したのだが、やはり留守電になってしまう。
ところが、今回日本に着くと、予想通りどちらも問題なく使える。

というわけで、シンガポールから帰ってきてから
バンコクでまた使えないということが分かったあたりで、
AUに電話して聞いてみたのだが、こういう返答だった。
「PRL設定(ネットワーク接続用ソフトウェア)を更新していないのでは」

なるほど。PRL設定の更新が日本からでないとできないのは知っていたが、
やはりそういう影響があったか。
昨年の一時帰国時にも試してみたのだが、ダメだったのだ(「失敗しました」と表示されてしまう)。
私は自分がEZ web(電話自体のインターネット接続機能)
というのには加入しているつもりはなかったので(メール機能も使用していない)、
WiFiのみで試みていたのだが、この時の係員はWiFiではダメだが
おたくはEZ webに加入している、という。
ああ、そうか、”携帯ネットワーク”というやつか。
そういえば買ってからタイに来てすぐ、なぜか高額の請求が来るので
何かと思って相談したらそれだというので、OFFにしたままだった。

そこで、日本に再度帰国してからもう一度試してみることにしたのだが、
やはりダメなので、札幌のAUショップを見つけて駆け込んでみた。

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AU札幌店


そこでは角行さんみたいな顔のあんちゃんが面倒を見てくれたが、
それによると当機種は一代限りの国産Windows Phoneであり、
それも2年前なので彼も扱った経験が殆どなく、
彼の考えでは電話機そのものの更新(Windows PhoneのOSそのもの)の
更新をしておらず、それが関係しているのではないかと思われるが、
良く分からないのでサポートセンターに聞いてみる、と電話を掛けてくれた。
確かに電話機の更新は1年以上していない。
が、更新案内が来た記憶もしばらくない。

ところがWiFiでインターネットを使っているだけでは更新案内というのは届かず、
携帯ネットワークを使用して接続しないといけないとのこと。
それは知らなかった。

で、問い合わせしてくれた結果だが、
どうやらサポートセンターにも同一機種の電話があり、
それでテストを行ったらしい。
ところが・・・ 以下はそのやり取りのハイライト部分である。

すごいのは、あんちゃんは一言も声を荒げず、
完全に事務的に質問していたこと。

「どうして失敗するのですか?」
「どうして失敗するのですか?」
「それはお客様に言えないですよね」
「それでお客様は納得されると考えているのですか」
「それでお客様は納得されると考えているのですか」
「それでお客様に納得していただけなかったら、どうなさるおつもりだったのですか」
「お名前を教えて下さい」(名前は控えていなかったのでポーズかもしれないが)

相手はおそらく技術部の人間で、大方電話の向こうでは
「他に言いようがねえだろ!ダメなものはダメなんだ!」
ぐらいのことを喚いているのだろうが、開発と現場の葛藤が垣間見えたようで微笑ましかった。

私は苦笑しつつ、事情は分かるし、こっちは上手くいかなくても
別に構わないから、どいうことなのか教えてくれと言うと、
彼は電波の状況によって成功したり失敗したりすることがあるそうだ、と言った。

とにかく、似たような状況を何度も経験している私としては、
彼がプロ意識を見せてくれたことにいたく感心し、それをそのまま伝えた。
そして参考にと私がPRL更新のことに疑問を持つに至った経緯を説明した。

久しぶりに日本にやってきて、やはり日本人は責任感と職人根性を持っていることが
再確認できて嬉しかった。
担当してくれた係員も、大声で「ありがとうございます」と送り出してくれた。


私は、努力してくれた人間を責めない。
”結果が全てだ”というのはドラマの世界だけだ。
そんなキザなセリフで全て片付くなら誰も苦労しない。

不具合に於いてよく責任の所在とやらで、誰か悪者を見つけて吊し上げるケースは多々あるが、
引責辞任してもらっても、何の解決にもならない。

肝心なのは原因であって、人に原因があるとする事例の場合であっても、
人が原因でもミスをした原因があるはずで、それがやり方が分からなかったとかであっても、
忙しかったとか眠かったとか、あるいは疲労であっても、それこそを是正する必要がある。
罪は原因となった事象にあるのであって、人と罪は分離して考えないといけない。
何故なら我々は人間であって、間違いを犯さない人間などいないし、
人間が猿と違うのは、反省を活かせるからだ。
責任を取るということは、罪を償うことなのだ。


今回の場合でいえば、技術的に難しいのは良く分かる。
私としては、”電波の状態によっても違う”という回答でも伝えて構わないと考える。
何しろ、電波は目に見えないのだから。
しかし、何とは分からなくても追及して、顧客の要望に応えようとする姿勢が大切なのだ。

だから、私は例え不具合の対策であっても、それを行ってくれた人物に対して、
感謝の念と言葉は忘れない。してくれた行為に対して礼はするべきだ。
それが道徳というものだ。

<1/1追記: 神奈川の実家で試したところ、無事に更新できた。
サポートさまさまである。>

<1/6追記: タイに戻り確認したところ、どうやら”携帯ネットワーク”の”モード選択”にて
”GSM”を選択しないと使えないようだった。それを選択すると、LumiaからIS12Tに掛けることができた
(以前はそれでも使えなかった)。>

<15年7/26追記: ある日またLumiaからIS12Tに電話をかけたが、また繋がらなくなっていた。
先月くらいには使えたのだが・・・そこで、”携帯ネットワーク”の”ネットワークの選択”
(元は”自動切り替え”になっていた)をいじくっているうちに、
1234【au(受信無料)】 ようこそタイへ。・・・というSMSが入ってきた(使えるようになった)。
まったく分からない電話である。>

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昨年一時帰国した際に、日本の携帯電話の買い替えを検討していると書いたが、高いので結局買って来なかった。その時点では5万円以上した為である。■2013年3月5日:Windows Phone IS12Tを手に入れた


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カテゴリ:携帯デバイス(フレーム内に展開)



 

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