Dog Diary - Melanie Walsh -
■2019年2月2日:メラニー闘病生活U
ナコン・サワンでの現状以来、病院に連れて行った方が良い、
で私と妻の意見は一致していた。
日付 | 内 容 | 費用(THB) | ||
1/3 木 |
妻がラマ9のTHONGLOR PET HOSPITALに連れていく。 私は仕事始め。 ビタミン剤など注射を6本打ったとのこと。 胃腸炎で診断は一緒。 ナコン・サワンでもらった薬は見たことがないとのことで捨ててしまったらしい。 で、ロイヤル・カナンのウェット・フードをもらってきたらしい。 それは食べられたようだ。 |
1,632.92 | ||
相変わらずこんなところで寝ていた |
||||
1/4 金 |
妻が再度通院させてくれた。 午前 トンロークリニックで採血。 午後 呼び出しがあり、ラマ9病院へ 腎臓病とのこと 点滴、安静が必要なため入院 飼い主の判断を求められたらしいが、妻の判断で入院。 デポジット 2万バーツ 3日以内に治癒しなければ、もう1回金を払いに来いとのこと 余れば手付金は返却するとのこと |
2,576.69 + 20,000 (deposit) |
||
1/5 土 |
入院費用はTHB 7,327とのSMSが入る | |||
1/7 月 |
妻のみに入院費用がTHB 19,000に達したとのSMSが届いた。 彼女が病院に電話して聞いたところ、 主治医がおらず不明 代わりの医師に聞いたところ、 昨日は採血・検査したが今日は何もしていないとのこと 点滴だけならトンロー9のクリニックにてできるのでは? と聞いてくれたそうだが、病院側の答えは、「器具がなくてできない」 妻がしびれを切らして、次の日引き取りに行くとのこと 結局、人間の医師も獣医も一緒だ。 金がほしい。 タイはこういうのは特に気を付けた方が良さそうだ。 |
|||
1/8 火 |
朝9時前に動物病院から電話がある。 やかましいラジオのバラエティ番組みたいのを、結構な音量で流していたので、 私は少し音量を下げてくれと頼んだ。 野郎は返事をしなかったので、 聞こえているか、と聞いたがまだ返事をしない。 私は怒鳴ったら妻が怒りだすのを知っていたので、一旦こらえた。 すると、妻が丁寧に運転手に音量を下げてくれないかしら、と頼むと、 運転手は、「うるせえってのかい?」と答えて、 ほんの少し、気が付くか気が付かないくらいの 分量だけ、音量を下げた。 この運転手は命拾いしたと思う。 私がもし一人で乗っていたら、 「うるせえから言ってるんだよ、ばか野郎」と言ったうえで、こいつを殺していただろう。 表情を見れば聞こえているのは明白なのに、 客の質問に答えないようなガキは、ひっぱたいて教えるしかない。 最近、タイの運転手は、態度が悪い奴が多い。 数か月前も、タクシー運転手に行き先として私のアパートの住所を告げたとき、 確かに返事をしたのだが、直前で曲がる方向を間違えたので、 そっちじゃないよ、と言ったところ、運転手が 「オレに行き先を指示するんじゃねぇ」と言ったので、 最初ビックリしてしまった。 ただ、この馬鹿は2度間違えて、さらに2度目も言うことを聞かない、 という過ちを犯した。 私が大人く止まれと言っても止まらなかったので、 最終的に私は前に身を乗り出して「止まれって言ってるんだよ、 クソ野郎」と怒鳴りつけて、やっと止まった。しかも日本語で。 病院に着いて、私たちが病院に入っていくと、 きれいな受付嬢たちは一斉にそっぽを向いた。 多分、美人は悲しんでいるふりでもしなければならないと思っているのだろう。 唯一、一番顔の悪い女性が正面視していたので、 彼女に娘に会いに来たことを告げると、 ICUにいるとのことで、妻と一緒にそこまで行った。 いきなり瀕死の犬を担架に乗せた医師と、 後ろから泣きながら付いてくる飼い主とすれ違った。 さすがはICUだ。病棟に入ると並んでいるのは、死の間際の犬の顔、顔、顔。 メルはこの時点で既に前後不覚の状態だった。 もうこの時点で今晩持たないだろうと直感した。 最初に持っていた懸念を医師に聞いてみた。 女医はやはりその通りです、できれば病院で安静にさせてあげたいです、と言った。 ところがである。メラニーがクソをした。しかも下痢。 それで、その処理をしようと看護婦みたいのがメルのケージを開けて、 その瞬間のことである。 私はもう耐えられなかった。 うんこの処理をして、ケージの中に戻されたメルは、一回、転んでしまった。 私は医師に家に連れて帰る旨を告げた。 病院を出る前に、医師がエサだの薬だのを山ほど用意して、 私は笑ってしまった。 帰るとき、妻の耳元でそっと告げた。 帰りに、私が外でメルのケージの見張り番をして、
家に帰ってきてメルを寝かせると、すやすやと寝入った。 火葬・埋葬の話はとりあえずまだ後回しだ。 コンビニで妻に買ってもらった晩飯は、半分も食べないで捨てた。 妻が寝入ってから、やっと私は少し泣いた。
この日の晩、メルは何度か目を覚まして、なんと立ち上がったりした。 もういちいち起き上がらなくていいんだよ、と言ってやったが、頑として聞かず。 妻が言うにはもう水も飲めない、とのことだったが、 5時頃、妻に起こされた。 |
35,334.79 (deposit分を 吸収されたので 実費は15,335) |
||
病院が寄越した点滴キット。 どうしろというのだ? |
||||
家に帰ってきた直後のメル。 死に顔とはまさにこのことだ |
||||
まずはゆっくりお休み。 |
||||
1/9 水 |
朝、メルはまだ息をしていた。 お昼にまた妻に電話した。 この日、妻とメルは朝寝して、 さらに、明日も病院に連れてくれば、吐き気防止に注射してくれるとのことで、 私は、それに追加して寺の方も調べておいてくれるように頼んだ。 19時、私が帰ってきた時点でも、まだ生きていた。 この日は、義姉さんご夫婦も見舞いに来てくれた。 |
695.50 | ||
1/10 木 |
ラマ9病院へ。 この日も妻が病院に連れていく。 点滴と注射。 妻はおむつを購入。 メルは帰ってきて、やはり吐いたりクソをしたりしたらしいが、もはやいつのものこと。 目に見えて痩せているのだが、 妻が歩行のリハビリまで始めていた。感心を通り越してもはや感嘆するしかない。 家に連れて帰ってきてから、フミフミ言わなくなったし、明らかに健康を取り戻していた。 心臓の治療をしてくれた医師が、まだ生きているといって驚いていたらしい。 自信がないのなら余計なことはするな。 |
1,026.81 | ||
1/11 金 |
トンロークリニックへ。 今日も午前中に妻が通院してくれた。 いつも通り点滴を打ってもらって、クソしてゲロして帰ってきたらしい。 妻の話では、主治医がクリニックにいるときは、 ここでも診察してもらえるらしいのだが、 彼女がラマ9にいるときはそちらにいかなかればならないとのことで、 別の医師でも構わないからトンローじゃだめなの? と聞いたところ、いいですよ、と言われたらしい。 お昼に聞いたところでは、スヤスヤ寝ているとのこと。 当分この寝て起きてのサイクルが続きそうだ。 見た感じこのまま1週間くらい生きそうだ。 こっちが先にまいりそうだった。 寝ているメルを見て思った。 犬ならかわいいからこんなになっても世話できるが、 人間の年寄りだったら捨てちまうだろうなw まるっきり寝たきり老人である。 高齢者介護の辛さがよく分かった。 |
837.81 | ||
1/12 土 |
今日は私は休みだったので、朝は病状を見ていたが、 今朝はメルは起きだしてキョロキョロしていた。 やっと我に返ったのかもしれない。 今日も妻がトンロークリニックに連れて行く(私は歯科だった)。 朝起きると、メルは私の布団の上にいた。 ぐふふ、やはりメス。こいうときはお父さんなのだ。 自分のベッドを脱出したのである。 こういうときの犬の火事場のクソ力はすごい。 病院の領収書を妻が確認したところ、 医師によって値段が違うことに気が付いた。 主治医は帝王(とても優しい)なので、 他の医師より診察費が高いらしい。 (といっても数十バーツの話) 退院以来、メルは自分で食事ができず、口を開けて餌を放り込んで 口を閉じて飲み込ませる、のサイクルだったのだが、 ここのところのメルの拒食症の難攻不落さは予想外だった。 口を開けて錠剤を放り込むなど楽勝だったのだが・・・ 頑強に口を閉じて、まったく打つ手がない。 時々、私は何のために生きているのだろうかと思う。 働いているだけだ。 必要なこととはいえ、働いているだけに変わりない。 こんなに美しい生き物がこれから生を終えようとしているのに、 傲慢な人間たちは自らの傲慢を維持するためだけに、 今日も”産業”という名の営みを続けるのだ。 不毛ではないか。 |
852.71 | ||
餌を拒否っているのだが、 妻の膝の上で見てほしい、 この幸せそうな顔。 |
||||
関連記事: