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■2017年4月23日:詐欺会社DTAC(タイの通信業者)

戸口を開けてくれた妻の顔色(機嫌が悪い)を見て、一瞬にして事態の深刻さを悟った。
まず、夕食を作ってくれていない。

もともと、買ってきたGALAXY A9 Proに入れるSIMカードを加工してもらうために、
電話屋に行くとは言っていたが、何が起きたのか。

妻は始めに、新しい電話にはAIS(同じくタイの電話会社)のSIMを入れるつもりで、
AISの店に向かった。
で、用事は簡単に済んだらしい。

彼女は常時電話機を2台使用しており(外出時に両方持って行くわけではない)、
もう一台にはDTACを入れていて、そちらはそちらで毎月だか毎週だか
10THBずつ意味不明な引き落としをされており、気分が悪いので解除してもらいたく、
向かったのはEMPORIUM(デパート)なのでDTACの店もあり、
そちらにも立ち寄ったのだそうだ。


店員曰く、10THBの引き落としに関して明確な説明はなく、言い訳に

「お客様には長年DTACをご愛顧いただいておりますので、
今なら端末を無料で月々600THBのご利用料金で、電話もインターネットも使いたい放題の
電話機(スマートフォン)をご用意できます。
そちらに切り替えていただければ、煩わしい10THBの課金もなくなります」

とのことで電話機を受け取ってきてしまったのだ。

そして家に帰ってきてから、冗談じゃないわよ、毎月600THBなんて払いたくないわよ、
と始まったらしい。
それで、私が帰宅する前に店に電話をしたところ、返品は受け付けないとのこと。

さらに私が帰宅後、DTACのサービスセンターに電話したのだが、
やはり開封後24時間経過してしまうと、返品は受け付けられないとのこと。

そんなバカな話があるか。
だいたい、妻の言い方も生ぬるい。
聞いていると
「良く考えないでもらってきてしまったのだけれど、改めて考えると、
毎月600THB払えなくなってしまっても困るから、
できたら返品って受け付けてもらえないのかしら」
ってな感じである。

聞けば600THB、1年間払い続けなければいけないらしい。
しかもタイの電話の月極めというのは、
領収書が送られてくるので、コンビニのようなところに払いに行かなければならないのだ。
昨今タイもSIMカード購入時に、住所・氏名等の個人情報を登録しなければならないので
(犯罪に利用されることを防止するため)、
SIMカードをかち割って捨てる、というわけにもいかない。


そんなもの、交渉も何も必要ない。
「要らん」の一言だ。
こういうのを、正真正銘の詐欺というのだ。

私は念のため妻に訊いてみた。
毎月600THBを最低1年間は支払わなければならないと、最初に説明はなかったのか?
「あったわよ!!」

・・・なら、なんでそんなものを受け取ってきたんだ?
「うるさいわね、そんなこと訊かないでよ!思い出したら腹が立つでしょ!」
・・・それじゃあ、自分の落ち度を認めたくないだけで、
何がまずかったのか突き詰めなければ、次回の対策にはならないぞ、
とはさすがに言わなかったが。

妻たる女性をそこまで追い詰めても仕方がない。
許すとか許せないとかそういう話ではなく、夫婦とは助け合うものだからだ。
ただ、自分の妻がこんなにレベルの低い人間だったのかと思うと情けない。

これは簡単な理屈だ。妻は恐らくサインか何かしているだろうから、
約束した金額は払わないわけにはいかない。

但し今の金の話は、SIMカードに付帯するものであって、
端末自体は、どう処理しても構わないらしい。
買えば4,000THBする品物で、売り飛ばしても良いらしい。
「パンティップかどこかに持って行って売ってきてよ!」

1,000THBにもならねえよ。
あんたの家族の誰かにくれてやった方が速い。


このあと彼女は夜中の12時を過ぎてベッドに入ってから、
義妹さんに電話して愚痴をこぼしていた。
おかげでうるさくて敵わなかったので、私は寝室を出て居間で寝てしまった。
1:30過ぎに、妻に寝室で寝なさいよ、と起こされた。
いや、起こされる方がむしろ不愉快なんだけど・・・

義妹さんに愚痴をこぼしているのが少し聞こえた話では、
彼女の義姉さんや義妹さんも、過去にそうやって電話会社から
無料端末を受け取ったことがあるらしいのだが、
それらの電話機の課金は200〜300THBだったらしく、
妻も実際のところはその程度で済むと考えていたらしいのだ。
その金額なら、だいたいインターネットの使用料が一か月1GB/350THBぐらいだから、妥当な金額だ。

しかし、義姉さんや義妹さんの住んでいるところは、電気が20Aくらいしかこないようなド田舎だ。
(実は田舎ではないのだが、日本人である私から見ればそう見える)
対して、あんたはどこに住んでいるの??
バンコクですよ。あんたはタイの首都の銀座のデパートで騙されたんよ。
絶対に「ははん、コイツはおつむが弱そうだ」とカモられたに違いない。


次の日、妻もはんっ、なんだかんだ言ったって、
私はヴィトンのバッグだってポンッと買える日本人の亭主を持っているのよ。
600THB/月といったって、所詮はうんこみたいなものよ、とでも開き直ったのか、
彼女の怒りもほとぼりが冷めているようだったので、言ってやった。

あのな、気を悪くしないでほしいのだが、参考に言わせてくれ。
こと電気製品に限っては、無料なんてことは絶対にないんだよ。
そんなことがまかり通るのだったら、それを寄越す連中は、どうやって食っていくんだ?

これはさすがに彼女にも理解できるようだった。
バカにするな、と言いたそうな視線を向けてきた。

クリックして拡大 クリックして拡大
こちらがその電話機。 付属品はてんこ盛りだ。


ひとつだけ言えるのは、下記のリンクにある記事でも書いたように、
こういう企業(電話会社等)というのは、あの手この手で消費者から
金を巻き上げようという策略を日夜練っていることではどこも大差ない。

それで、いざ消費者に脅されると、すすすみません、お詫びに100THB分の利用料を差し上げます、
などとコロッと態度を変えて下手に切り替えるのだ。
ただ、サービス代金のみならいざ知らず、今回の場合は電話機という実費が出てしまっているので、
先方も取り立てないわけにはいかない仕組みなのだ。
それに、普通600 x 12THBと聞いて、はいはい言って受け取ってくる輩もいないと思う。

まったく、世の中どうしてこう、どいつもこいつもバカなんだろう。


※なおこの時期(2017年2月)のタイ・バーツのレートは、1THB = 約3.20〜3.25円だった。

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関連リンク:

■2015年5月20日:タイの携帯電話のフィッシング・メール
■2013年11月9日:スマートフォンの落とし穴
■2013年5月11日:詐欺会社AIS(タイの通信業者)
■2012年11月1日:AIS(タイの電話会社)のデータ通信サービス



 

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