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■2021年6月19日:レッド・メタル作戦発動

クリックして拡大  原題:RED METAL (2019年アメリカ)
 著者:マーク・グリーニー
     Mark Greaney/- アメリカ生
     &H・リプリー・ローリングス四世
      H Ripley Rawlings IV
 文庫初版:2020年4月25日 ハヤカワ文庫
 初版時価格: 980円(上下巻とも)
 巻数:上下巻
 品番:NVク21-13,14
 管理人読了日:2021年1月5日
 映画化:未
 映画題名:−
 映画主演俳優・女優:
 日本語DVD化:

マーク・グリーニーの番外編というか、異色作である。

共著者がいるようだが、まさかグリーニーがこの手の、
「米国 vs 中国」みたいなタイトルに手を染めるとは思わなかった。

しかも、米国 vs 露助だから、その王道を行っている。

この構図は、冷静時代のものであり、本当なら時代錯誤になるところだった。

現代はイデオロギーの戦いから、
キリスト教vsイスラム教という、宗教の戦いに逆戻りしかけていたからだ。

ところが、である。
コロナウィルスのおかげか、ムスリムの聖戦士たちもなりを潜めており、
まさにイデオロギーの戦いに戻ろうとしているのかもしれない。


冒頭で一歩引いた感を出したのは、
私はあまりこの手の作品が好きではないからだ。

趣旨として、架空の話でも、全面戦争を持ち出すのはどうかと思う。
ガキが真似する。

特に、紛争の元がレア・アースとあっては、
戦場にされたポーランドとケニアにとっては、いい迷惑である。

それでも、小説は面白かった。
サムイ滞在中に読み始めて、他のことをやっていて中断し、
後半は少しだらけたものの、終盤100ページほどは一気に読んでしまった。


リアリティは上出来だ。
ステルス戦闘機でも、ミサイルで撃墜される。

ロシア軍というのは、ソビエトの時代から、地対空ミサイル(SAM)大国だった。

対して、米軍は、地上発射型の対空兵器にそれほど力を入れていない。
航空優勢が圧倒的だからだ。

本書では、わけあって米国はその有利な力を削がれており、
地上戦に持ち込む、というのが本作でのロシアの戦術だ。

敵の主戦力を無効化する、という戦術の基本をついたストーリーだ。


、 、
本編のジェントリー・シリーズの新作にも期待が持てそうだ。

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