■2015年3月20日:Lenovo G4045-80E10027TA Review
AMDの薄型フォームファクター、Beemaの新型ノートを購入した(購入経緯はこちら)。
前世代であるKabiniの直系であり、実を言うとKabiniの性能にはイマイチなものを感じており、
A6-5200と全く同じクロックであるA8-6410搭載機であれば、純粋にAPUコア自体の比較ができると考えた。
ところでBeemaとそれより小さいMullinsのCPUコアはPuma+というが、なぜ+なのかというと
そう遠くない昔、PumaというPlatform(@A)があったためであろうと推測する。
日本未発表モデル。
天板のデザインはあっさり こざっぱり。だがこれがいいのだ。 外寸はHP Pavilion 14-n201axより 若干大きい。 |
ノートPCの液晶パネルは 発色が悪いものだが、 それでもHPの14-n201axよりは ましなレベルだ。 |
キーボードアップ。 タッチパッドは2本の指で 上下左右にさすってやると、 それぞれ縦横スクロールとなる。 |
AMD A8のステッカー。 傾いて貼られているのがまた 大量生産を象徴しており 微笑ましい。 パームレストには上品な ヘアラインがあしらわれている。 |
ファンクションキーを押すのに、Altを押さなければならないのはHP Pavilion 14-n201axと同じで、非常に使いにくい。 またF4キー単独でAlt+F4によるアプリを閉じる機能と同じ動作となる。 num lockもないが外付けのテンキーボードを差せば使えるのはHPのマシンと同じ。 タッチパッドのON/OFFのホット・キーがあるのは便利だ。 Caps LockはLEDがあるが、欲を言えばサウンドやairplaneモードのON/OFFにもLEDが欲しかった。 |
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前面側面。電源とバッテリーの LEDがある。HDDのLEDはない。 |
左側側面。左から 電源,D-sub,LAN,HDMIポートに USB2.0と3.0のポートが並ぶ。 |
右側側面。左から イアフォン・ジャック、カードスロット、 USB2.0、DVD-RWドライブ。 |
背面。 ここには何もない。 |
USB3.0は、一緒に買ってきたWDの外付けHDDを使用する際に、 本機の電源を入れる前に差さないと認識しなかった。 まあ使えないわけではないのでよしとした。 |
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裏側 | 例によって重量は実測した。 |
【 スペック 】
・モデル: Lenovo G4045-80E10027TA
・APU: Beema
・CPU: AMD A8-6410 Socket FT3b Puma+ core 2.0GHz (Max 2.4GHz)/L2=512KBx4/15W
・memory: Ramaxel Technology PC3-12800 (DDR3-1600) CL-11 4GBx1 200pin SO-DIMM
Single Channel
・Chipset: AMD K16 IMC Kabini FCH (Fusion Controller Hub)
・液晶: 14.0"(1366x768pixel) (つるぴか) 非Touch Panel
・Video: Radeon R5 M230 (integrated)
・HDD: 元から入っていたもの
Seagate Momentus Thin ST500LT012 500GB
5400 RPM 16MB Cache SATA 3.0Gb/s 2.5" t = 7mm
換装後
HGST 5K1000-1000 HTS541010A9E680 1000GB
(実質容量:931GB) 5400RPM 8MB Cache SATA 6.0Gb/s 2.5" t = 9.5mm
・光学ドライブ: Philips & Lite-On PLDS DVD-RW DA8A5SH
Read Speed:
DVD-ROM 8x (max. 11,000 kByte/s)
CD-ROM 24x (max. 3,600 kByte/s)
Write Speed:
DVD-R: 8x max. DVD+R: 8x max.
DVD-RW: 6x max. DVD+RW: 8x max.
DVD-R DL: 6x max. DVD+R9: 6x max.
DVD-RAM: 5x max.
CD-R: 24x max. CD-RW: 24x max.
Interface: S-ATA
Burst transfer rate: 150 Gbit/s
Cache: 2 MByte
・Sound: Realtek High Definition Audio
・LAN: Realtek RTL8168 10/100 BASE-T Ethernet
・WLAN: Qualcomm Atheros AR956x IEEE 802.11 b/g/n
・Bluetooth4.0: Qualcomm Atheros AR3012
・Modem:
無し
・指紋認証装置: 無し(AMDのセキュリティ・デバイスは搭載)
・マルチカードリーダー: Silicon-Power4G、USB2.0接続
・ports/slots: USB3.0 x1/USB2.0 x2
アナログRGB port(ミニD-sub15ピン): 有り/HDMIports: 有り/ExpressCard: 無し
・その他: webカメラ、マイク
・OS: DOS
・質量: 約2.1kg(実測)
・バッテリ: 4cell
・バッテリ駆動時間: 5時間弱(実測)
【 インストール 】
本機のOSはDOS、というか搭載していないので、 例によってOSはW8.1を別買いしたのだが、 箱の中にはW8.1用のドライバーCDが入っている。 これだからLenovoは好きなのだ。 タイは回線が遅いので、DLなどしていたら日が暮れてしまう。 箱の中には他にも何だか知らないがぺらぺらのステッカーも 入っていた。 OSとドライバーのインストールには何ら問題はなかった。 |
【 価格(VAT(付加税)7%込み) 】
PC本体: 12,990THB
HGSTの1TB HDD: 2,650THB
OS (W8.1 x64 英語版): 3,190THB
購入日(2/15)のタイバーツの為替レート: 1THB = 約3.65円
HPやTOSHIBAと比べると安い。
CPU-Z | |
Catalyst (Graphics Driverのutility) | |
本機のGPUに関しては、RadeonのR4なのかR5なのか、 参照するアプリケーションによって表記がまちまちだったが、 本稿ではカタログ・スペックであるR5 M230を用いた。 |
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Energy Manager | |
バッテリー管理ソフト。LenovoのユーティリティはThink Pad/IdeaPadの 流れを汲み、デザインのセンスが良い。 |
AMD Quick Stream。何だか分からない。 |
3DMARK 06 |
3D MARK 11 |
3D MARK 06では「あんたのPCはいじくってある」と妙な表示がされたが、 前述のAMD Quick Streamだの何だのの影響かもしれない。 それでも、詳細表示にスコアは表示されていた。 |
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3D MARK FS | |
【 性能 】
Windows エクスペリエンス インデックスのスコア
この機能はW8.1から公には削除されているが、裏には残っており、ここを参照して実行しようとしたのだが、
本機にはC:\Windows\Performance\WinSAT\DataStore(C:\Windowsにインストールした場合)に
●●●Formal.Assessment (Recent).WinSAT.xml(●●●部は日時) というファイルが存在せず、
試すことができなかった。
次に3D MARKのスコアだ。
3D MARKのスコア
06:5633
11:1320
FS:IS 37500/CG 3669/FS 731
06から順に試みたのだが、最初HP Pavilion 14-n201axと殆どスコアが変わらないので、
APUだから「ああ、Direct X 11の機能が強化されているのか」と考えたのだが、
11とFSを順にチェックしたところ、とんでもない。低下しているのはDirect X 11のスコアで、
強化されているのはDirect X 9と10の性能だった。
というわけで、ベンチマークの性能は振るわないことが分かったのだが、
そもそも私の本機に対する印象は、ベンチマークを取る前から
「お、これは早いな(前述のHPのノートと比較して)」と思わせる軽快感があった。
もともと前のHPのKabiniノートでは、Adobe Photoshop Creative Cloudを開こうとすると、
開かないで画面が真っ暗になり、そのまま固まってしまうということがしばしばあり、
同ソフトはデスクトップ(FX-4350)でも軽快、というわけではないので、
この問題が解決するかどうかが一つの焦点ではあったのだが、
本機ではそのような現象は起きていない。
従って、私は本機の性能には満足している。
CPUの性能を知るにはCPU専用のベンチマークを取るべきだが、
面倒くさいので行っていない。
所詮は実践である(笑
<3D MARK 06 SCOREの総合結果はこちら>
<3D MARK
11 SCOREの総合結果はこちら>
<3D MARK FS SCOREの総合結果はこちら>
BeemaはKabini世代と比較して省電力性能も改善されているので、この点もセールス・ポイントのひとつだ。
そこで、以下のような方法でバッテリー性能についても実測した。
(web利用にて1時間バッテリーのみで使用し、その時点でのバッテリー残量を確認した)
1時間でバッテリー残量は99→79%に低下した。
このことから、5時間弱の能力と判断する。
Kabiniからあまり変わっていないが、まあ一番電気を食うのは液晶パネルらしいので、
致し方ないだろう(笑
また稀に画面がチラつく問題があり(特にバッテリー駆動時)、
最悪初期不良の可能性もあるが、まだ買ったばかりなので様子見の状態である。
【 付属品 】
ACアダプターも比較的小型だ。 これにより総合的な軽量さでは 本機のほうがHPの14-n201axに 勝る。 |
外装箱と付属のポーチ、というか 鞄。箱は極限まで薄型であり、 この辺からもLenovoのコスト意識の 高さが伺える。箱を小さくすれば、 輸送コストを減らせる分、 商品価格も下げられるからだ。 |
店が寄越したおまけの数々。 バッグは便利だが薄汚れていた。 これらを日本語で「ゴミ」という。 |
<総括>
当初の予定ではhp製品を買うつもりだった今年のノートだが、
本機は価格と性能バランスが良好で、Lenovoの経営方針がよく表れており、
使いやすさを考えた工夫が施されていることがよく伝わってきた。
私をして「やっぱりLenovoを買って良かったなあ」と感じさせてくれた。
まあ、あとで壊れたりしなければ、の話であるが。
電気製品ゆえ必ず当たり外れはあるものだ。
私自身ものづくりをしているので考えるのだが、
ものづくりというのは、ただ品質が良いものを作るだけではない。
人のことを考えて作らなくてはならないのだ。
ここでいう人のこと、というのは、使う人だけではなく、携わる全ての人々のことだ。
知識とか、技とか、そんなものは技術ではない。
それだけでいいのなら、10人中ひとりくらいはそういう人間がいるだろう。
よくいう職人芸などというものは、ただの自己満足であり、そんなものに価値はない。
技術というのは伝えることに意義があるのであって、
我々は命に限りある人間である以上、伝承しなかったら何も意味がない。
それが、人の技術であると私は考えている。
Lenovoにはそのものづくりの姿勢がよく浸透しているのだろう。
中国人は嫌いだがIBMの血を引いたLenovoは、
よくその思想を守り、継承していると思う。
Lenovoには今後も良質な製品のリリースを続けてほしい。
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