■2021年10月16日:暗殺者の悔恨
原題:ONE MINUTE OUT (2020年アメリカ) | |
著者:マーク・グリーニー Mark Greaney/- アメリカ生 |
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文庫初版:2020年11月25日 ハヤカワ文庫 | |
初版時価格: 900円(上下巻とも) | |
巻数:上下巻 | |
品番:NVク21-15,16 | |
管理人読了日:2021年4月18日 | |
映画化:未 | |
映画題名:− | |
映画主演俳優・女優: | |
日本語DVD化: |
年に一度、楽しみにしていることがある。
マーク・グリーニーの新作小説だ。
昨年、番外編も刊行されたが、
メインディッシュはあくまでコートランド・ジェントリー・シリーズ、
グレイマンの物語だ。
今作も期待に背かず傑作で、
飛行機恐怖症に悩む私の心境を緩和するのを助けてくれた。
今回、グリーニーは主人公ジェントリーを一人称視点で語らせている。
ただ、その他の登場人物の視点は、三人称視点を貫いている。
最初は違和感があったが、終わるころには新鮮だったと感じた。
こういう味な技ができるのも、著者の高い文章力を反映している。
今作の舞台はボスニア・ヘルツェゴビナで幕を開ける。
登場人物の一人がボスニア紛争を「生まれる前の出来事」としているが、
私は多国籍軍の空爆、アライド・フォース作戦を鮮明に記憶している。
まだ飛行機少年だった頃で、当時の事件を逐一追っていた。
米軍のF-16やF-117が地対空ミサイルで撃墜されたが、
パイロットたちは脱出し、救出されている。
ドイツ空軍のトーネードECRも作戦に投入された。
あれから20年以上経っているわけだ。
歳はとるものである。
グリーニーの今作では、そんなユーゴスラヴィアで
現在はびこる人身売買を取り上げている。
その親玉はアメリカに住むアメリカ人なのだが、
ジェントリーの活躍によって、見事にお灸をすえられた。
作中でも語られているが、ジェントリーは正義の味方なのだ。
今後も、正義の味方の活躍を読みたいと思う。
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