病院に着くと、表に盛大な寄席がセットしてあった。
病院内に入ると、王族のばあさんが来所されるとの告知が。
どうりで、大忙しなわけだ。
しかしこんなおにばばあなど招致して何がめでたいのだろうか。

この国は子供のころから、単なる世襲王族が尊いものだとの洗脳教育を施す、
時代遅れな政体を採る国ゆえ、我々の理解を超えている。考えても無駄だ。
王族のお世話をすることによって恩恵を得ている人々は、
だから民が貧しいのだ、などとは考えないのだろう。

空港のチェックインカウンターでは、19:30に開くとか言って実際に開いたのは20時だった。
せっかく早く来たのに時間を無駄にした。
タイ人は時間をつぶして仕事をした気にしてくれるミーティングが大好きだが、
彼らもその例にもれずミーティングしていた。
きっと今日なぜ遅れたのか反省会をしているのだろう。

飛行機の席は結局パーテーションというのは私の勘違いで、
普通の席の中側と通路側だった。

2日目の夜は寿司にすることにした。
空港で買ったガイドブックに載っているめぼしそうな店に何軒か電話してみたが、
繋がらなかったり、混んでいると言われたり。
そこで、ホテルのフロントで拾ったるるぶのフリーペーパー版に載っている店に連絡してみた。
ホテルの近くだ。昨日のG-SHOCK STOREの隣のブロックにあり、
ビルの地下は人がいない。
店に入ってみても、客は僅かに1組しかいなかった。

そして店主だか板さんに勧められるままにカウンター席に着く。
「食べれないものってありますか？」
明らかに私の妻を外国人だと認識している。
とりあえずウニと光ものとか脂っこい魚は苦手だと告げると、
「じゃあ何か少しずつお出ししますね」
うーん、会話が成立していない。

最初に出てきたのはズワイガニ。そして数の子に平目と珍味が続く。
いくらが目に見えるところに置いてあったので、それも所望すると、
小鉢にこんもり出てきた。

一通り食べた後、まだ何か食べるかと訊かれ、
どうも刺身しか出してくれないので、いくらで食べるから
少しご飯をくれと頼むと、いくらを軍艦巻きにしてくれた。
最後はあさりの味噌汁。
あさりも巨大だった。

で、最初から気が付いていたのだが、この店は値段も教えてくれないし、
メニューも出してくれない。
フリーペーパーには値段が書いてあったのだが・・・

何となく、板さんの挙動もおかしかった。
他に客がいないせいもあったのだろうと考えたが、
ぼったくるような店ではなさそうだった。

示された金額は\27,850。
いい勉強になった。

別の板前さんが財布に貼ってあるシールを見て、
「AMD FXとは珍しいですね〜、6300ですか？」
「いえ、Intelが嫌いなだけですよ」
「あ、それじゃあ今年はRyzenで随分楽しめたんじゃないですか！？」
「まあね、もう2台組みましたよ」
自作PC好きの寿司屋って、どんな寿司屋なんだ！？