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■2020年5月28日:コロナ影響下の病院に潜入

前回までの症状だが、
3月に入ってもなんとなく調子が悪い日々が続いた。
何ともいや〜な感じの体調だった。


症状は、朝具合いが悪かったり、夜になってから気分が悪くなったりする。
これは疲労の影響と考えられた。
但し、夜になってから具合が悪くなるものの、
一晩寝ると朝には何でもない、というパターンが多かった。

ただ、何となく左側の腹の上の方に痛みを感じるような気がする日もあった。
それでもって、具合が悪い時はやはり食欲も低い。

食事をすると気分が良くなったりもするので、
何らかの栄養素が不足しているような感じもしていた。

また、便(下痢ではなく、普通)をすると治るような場合もあった。

さらに捨てきれない可能性として、最近喫煙本数が減っていたので、
禁断症状の可能性もあった。
ただし、それはニコチンが体内から抜けきってからの話なので、
可能性としては低いと考えられた。
まずもって病気だとして、症状が出たり消えたりするのが不自然だと思われた。
虫歯だったら、痛くなりだしたらずっと痛い。

糖分の不足も考えられた。
私はコレステロールが高いこともあり、
アイスコーヒーを飲むのを控えていたのだが、
体が糖分を欲しているのではないかと考えた。
それで、試しに一杯飲んでみたのだが、余計気持ち悪くなっただけだった。


一ヶ月経って4/6。
3連休があり、コロナは肺炎とのことでさらに喫煙本数を減らしていたのだが、
午後くらいから、具合が悪くなる。
左腰から左脚に掛けてしびれるような感触があり(痛いわけではない)、
腰痛ではないかと考え腰にアンメルツを塗る。
楽にはなるが効果なし。
夜、まさか禁断症状ではあるまいなと考えベランダで喫煙。
途端に症状は消えた。

この状態で病院に行っても、
恐らく回答は検査、いや「健康診断を受けてください」
となるのは目に見えていた。
それも、CT SCANなど追加しようものなら、3万バーツ、
はい10万円さよなら、だ。


4月が終わりに近づいてもいわゆる”漠然と具合いが悪い”状態は続いた。
会社で仕事をしているときは、集中の対象があるためか、
何ともないのだが、帰宅後や休日に何もすることがないので
ぶらぶらしていると、そのうち具合が悪くなる。

それで、夜になると下痢をする。

治らないのは飛行機恐怖症と一緒で病は気から、というやつだと考えてはいたのだが、
ここは暇だし病院を冷かしてくるか、という気になった。
折しも日本のGW中、タイ側の会社も受注減で土日ともに休日なので、
タイはコロナの感染者数が既に毎日一桁台となり、
4/末まで続いた非常事態宣言の緩和策も発表されている。
コロナに関する限り、この世でタイは一番安全だ。

普通に考えたら、病院は空港と並んで最もコロナの感染率が高いのではないかと思えるが、
タイの病院なら感染することなどないのではないか、という気になってくる。
ましてや、近くのサミティベートならなおさら問題ないのではないか。

サミティベート病院に再度相談するのはいやだったが、
検査関係が当日できず後日予約となる可能性があり、一発で済まない恐れもあった。


そして、ここのところ下痢したり直ったりを繰り返しているのは事実だった。

とはいえ、消化器科に行って例のいんちき医者に鉢合わせするのは嫌なので、
普通に下痢だと言って受診するつもりだった。

直近で言うと、前の週にベトナム料理を食べた後、
下痢をして、その後も体調がすぐれなかったので、それをネタにするつもりだった。
私は生春巻きが好きなのだが、人参やら、大根やら、名前の知らない生野菜やらが
入っているので、時々腹を壊すのだ。

それも、一緒に食べた妻は平気でも、私だけ。
ハノイに行って帰ってきたときもそうだった。


この前日は、昼はマクドナルドで夜はマグロ丼だった
で、夜便意を感じて便座に座ったものの、やや下痢気味の通じで、
便意は残っているのだが出なかった。便秘っぽかった。

それはそうだ、野菜を食べていないのだから、
と翌朝の朝食後も、少し下痢気味だった。

ただし、それ以外は何ともなかった。
いつもこの調子なのだ。


体調はすこぶるいいんだけどな〜と思いつつ病院に向かった。
5/2のこと。

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随分前から病院入り口に
置いてある立札。
見よ。この患者の
マスク着用率の高さ。
マスクが命を救ってくれると言われれば、
誰でもマスクをするのだ。
この時期、タイはどこの施設でも椅子は一つ置きに○×の
標識がされ、一つ空けて座るよう指示されている。

時間的には、9:30くらいだった。
早く行った方が空いている。
病院はだいたい、午後くらいから混んでくる。
本当に具合が悪い患者など少ないことを示している。

病院に侵入すると、まずは検温の洗礼を受ける。
潜入の場合は、見つからない、ということだから、検温は受けられない。
検温すると、蛍光色のステッカーを肩口に貼られる。
別にサッカーのチーム分けをしているわけではないので、色は一色だ。

担架で運びこまれてくる患者が一名。


そしてパスポートやら診察券を渡して待っていると、
問診表を渡された。重病者でもない限り、こういうことはない。

そこには・・・
・いつタイに入国されましたか?
 覚えてねえよw
・コロナ感染下の国からいらっしゃいましたか?
 違えよw
・コロナ患者と接触されましたか?
 知らねえよw

などなど、全て英語で書かれており、回答が合っているか心配になった。

そのあと、タイの病院というのは、必ず患者の診察をする前に、
身長・体重・血圧測定・体温測定を行うので、
それを受けた後、医師の間に通される。

医師に前述のレジェンド(スパイなどがよくやる作り話)を伝えると、
前週から下痢が続いていると聞いて、かなり驚いた様子だった。

いや、少しね。。。

老いた医師は聴診器をあてた後、
まるで麻雀の牌を打っているかのように、
しばしコンピューターのキーボードを叩いていた。

やがて、バクテリアや寄生虫の感染を調べるために、
採血・検便をしましょう、と言った。

げ、そうなっちゃいます?

このタイミングで健康診断を受けることになるとは思わなかった。
しかも大嫌いなお注射まで。
トホホ・・・
と観念して注射針を刺された後、
検便だが、朝してきたので出るわけがない。
少し便座に座ってみたが、予想通りで、
このままでは痔になってしまうと立ち上がり、
受付に出ないから昼飯を食ってからまた来るよ、
と言い残してau bon painで昼食を買い、帰宅した。

すると11:30頃、病院からどこに行きましたか、と電話がかかってきた。
私は正直にくそが出ないから家に帰った、と告げた。
掛けてきた相手は「出なくても大丈夫ですよ」と言ったが、
女性の声で本当に心配そうに言ってくれたので、
私もまともに相手をする気になり、
せっかくなので昼食を食べれば出るだろうから、
検便してから持って行く、と答えて電話を切った。

まったく、迷惑な患者だ。


14:30頃、便を持って再通院。

医師の診断は
バクテリアいない
寄生虫いない
ウィルスがいる。

先生、何のウィルスですか?
「ウィルスの一種。ともて小さい」

「清潔な食べ物を食べてください」
・・・なんだそれは?

他には、直るまで酒は飲まないようにとのこと。
もともと飲まないから、問題ない。


会計はすぐに済んだ。
待つ間、アラブ人の家族連れがいて、
ガリガりでひょろ長い高校生ぐらいのガキが、
激しく貧乏ゆすりしながら親に向かってしきりに何か喚いていた。

どうもやばそうなやつに見えたので、
ヤツが自爆した時に巻き添えを食わないよう、離れて座った。

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今回もらった薬。
調べたが、別段副作用はないようだ。
Air-X
Gastro Bismol
特に説明はなかったが、左の薬は水で飲み込まず、
水で溶かして噛み砕いて飲むものだそうだ。
嫁さんが胃もたれを感じると、ときどき飲んでいるらしい。

例によって、今回も出費はなし。
会社からもらっている保険で賄われた。


それにしても、何で白人はマスクをしないのだろう。
彼の国がコロナウィルスの感染で大きな被害を受けているのも、納得がいく。
目に見えないからといって、ウィルスをなめてはいけない。

何事も原因があるものだ。

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