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■2023年11月23日:闇の航路

クリックして拡大  原題:PASSAGE BY NIGHT (1964年 イギリス)
 著者:ジャック・ヒギンズ
     Jack Higgins/1929-2022 イギリス生
 初版:1986年1月28日 西武タイム
 初版時価格: 950円
 巻数:単巻
 品番:
 管理人読了日: 2023年8月14日
 映画化:未
 映画題名:
 映画主演俳優・女優:
 
 日本語DVD化:−
 

あまりにも面白くて、
ナコンサワン滞在中に、半日もかからず読み切ってしまった。

色々な作家の小説を紹介しているが、
やはりヒギンズの筆力は他と一線を画し、群を抜いている。

アマゾンで買った古本なのだが、
古書とはいえ、死してなお存在感を示すヒギンズの偉大さには頭が下がる。
時代背景はもちろん、舞台の情景描写の緻密さが半端なく、作品に引き込まれる。


時はキューバ危機の直後。
主人公マニングはバハマ諸島でボートのチャーター業をしていた。

もとはキューバでサルヴェージ業を営んでいたのだが、
革命で追い出されたのだ。

彼の人生は波乱万丈で、今は金持ちのアメリカ人の
スキン・ダイビングに付き合っているのだが、彼自身はイギリス人で、軍事経験もある。
差しあたってのこの稼業だが、早く何とかしなければと思っている。

そんな状況下で、人助けに近いこともしていたのだが、
いつのまにかキューバとアメリカ、ソ連まで関係する陰謀に巻き込まれていく。


物語に欠かせないヒロインも登場するのだが、
ヒギンズのこと、主人公との絡ませ方にもそつがなく、
今までに読んだどのヒギンズ作品より面白かったような気がする。

ヒギンズは海洋ものに関しても、「脱出航路」を始め「謀殺海域」や「地獄島の要塞」などの
傑作があるが、主人公の生い立ちなどストーリーの流れは、直前に再読した「廃墟の東」に
近いような気がした。

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